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オーディオど素人によるハイエンドオーディオ入門 その4【策謀編】

さて既婚者にとって、大きな買い物をする際に最も障壁となるものは?
無論「金」は大きな問題ですが、ある種それ以上に大きな関門は
「配偶者の同意を如何にして得るか?」
これに尽きると言っても過言ではありません。
これが例えば「貴方が欲しい物を買うんだから私にも何か買って系」であれば、事は簡単です。
買えばいいだけの話ですからね。
しかし、うちのように

「そもそも極めて物欲に乏しく、新たな買い物をすることを極端に忌避する」

という、私の真逆を行く奇特な価値観を持つ相手を如何に説得するか。これは難しい。
例えばカメラの場合、仮にレンズが無尽蔵に増えたとしても、ライカのレンズは外見が極めて似てますから気付かれるリスクは低いです。またカメラ本体にしても同様に、ライカは外見が酷似してますから元々あったM8からM9-P、更にM3を追加したとても「同時に複数台ある状況」さえ見せなければ。そう「シュレディンガーのライカ」を維持し続ける限り、彼女の中で未だ私は「(M型ライカは)1台しか持っていない事」になっているはずです(たぶん)

…しかし、オーディオはそうはいかない。黙って買って誤魔化すのは不可能です。

難しい。どうにも難しい。
これまでの経験上、短期決戦は絶望的。ということで私は持久戦を展開しました。とにかく、今のBOSEのAWMがいかにダメかを分からせ、新規購入止む無しとなし崩しに同情させる作戦です。
というわけで私はこの1年以上、BOSEで、可能な限り音楽を聴き続けました。当然調子を崩していますから、最低1回、良い時(?)は2度、3度と再生が止まってくれるわけです。
その度に私は様々なパターンのリアクションを取ります。

・何も言わず淡々とかけ直す。
・打ちひしがれながら静かにかけ直す(往々にしてほんとに打ちひしがれてます)
・ごくまれに「あーもーいい加減にしろ!」と少し語気を荒げてみる(往々にしてほんとに(ry

と言うことを繰り返しているうちに、向こうから、そう向こうから
「修理できないの?」
の一言。来ましたねコレ。ええ待ってましたよほんと。
「…もう 1 5 年 も 昔 のだから修理も効かない」(超寂しげに)
「……そう」

…ここで深追いは禁物です。まだ早い。まだ慌てるような時間じゃない。その辺りから私は、オーディオ誌を読み始めました。で、カメラやその他雑誌とともにさりげなく、始めは1冊。そして徐々にその比率を高めていきます。そこまで来てから、例によってBOSEの再生が止まってくれたタイミングで

「…そろそろいい加減、新しいのを買おうと思う」
「…(無言)」

勿論、私はここで承諾を得ようとは思っていません。そんな甘い考えは毛頭ありません。
「明確な、揺るぎない意思表示をする」
これが一番大事。
また更に時間が経って。雑誌に交じって、ヨドバシから貰ってきた各種カタログも混ぜてみます。

「今度聞きに行ってみる」
「…(無言)」

まだ明確な肯定は得られません。得ようとも思ってません。

ただもはや、否定はされません。

これが一番大事。負けないこと。投げ出さないこと。そんな感じ。
事ここに至れば、外堀は埋まりました。あとは焦らず、事を慎重に進めるだけです。その後もずーっとBOSEは「いい仕事」をしてアシストしてくれたのは言うまでもありません。

知識もある程度つき、遂に配偶者の無言の消極的承諾も得ました。

さぁいよいよ、実際に聴きに行ってみましょう。
一体どこが「ハイエンドオーディオ入門」なのかさっぱり分かりませんが、まぁそれはそれ。

ハイエンドオーディオの歴史がまた1ページ。


※さて残念ながら書き溜めたストックはここで尽きました。
明日以降の連続更新は、うちの嫁が全面的に新オーディオ導入に賛成する確率より低いですから、ご覧頂いているごく少数の奇特且つ有り難い読者の方々は気長にお待ち頂きますよう、何卒宜しくお願いします。

オーディオど素人によるハイエンドオーディオ入門 その3【雌伏編】

「具体的にはディスクリート構成の入力バッファー回路、音量調整回路は増幅回路と一体化した“新LECUA1000”を採用。また独自の負帰還方式のODNFも最新のVer4.0という具合だ」

……なんの具合?
※「季刊オーディオアクセサリー」誌上のLUXMANプリメインアンプL-550AX2の解説文の一部(原文ママ)

…オーディオに対する知識不足を補うため、私は書店にてオーディオ専門誌を購入して読んでみたのですが、えー、全てのページが、大体こんな感じの文章で埋め尽くされています。

さっぱり分からん。全く分からん。何語?

ハッキリ申し上げて、今のオーディオ不況は業界側にも責任があると思います。余りにも排他的すぎ、余りにもマニアックすぎる。格ゲーやシューティングや音ゲーが寂れたのと同じ文脈です。
というか、そもそも。どんなに解説文を読み込んだところで、それは所詮「文字」に過ぎません。そこから「音」は全く聞こえません。あくまでも想像する他にありません。
これが例えば同様にマニアックな世界でも、カメラのレンズの話だとまだ分かりやすい。なんせレンズであれば、それで写した「作例」を見れば、レンズの素性は(ある程度の知識さえあれば)誰の目にも理解できます。
まぁ「レンガ」や「新聞紙」や「カラーチャート」を映してレンズ性能を語るあっちの業界もどうかと思いますが、それは置いておいて。

…まぁ文句を言っても仕方ありません。google先生やwiki先生の助けを目いっぱい借りながら、なんとか少しずつではありますが、耳年増ならぬ、目年増(?)的に「文章的知識」だけは少量ながら獲得して行きます。

で、なんとなく把握できたのは、この業界(ピュアオーディオ界)の音の方向性として、大まかに、極めて大まかに、且つ極端に言えば、だいたい二つの方向性がある、と言うことです。

一つは「原音再生系」
もう一つは「美音系」

美音系は分かりやすいですね。そのメーカーが定義する「美しい音」を作るために、ある程度、音に方向性を付与して鳴らす、そんな考え方。
例えばイタリアのスピーカー「ソナスファベール」なんかは美音系の最右翼。特に弦楽器や女性ヴォーカルに限って言えば「現実より美しい」とまで言われます(私の感想は【風雲篇】あたりで)

一方で、分かり易そうで分かりにくいのが「原音再生系」です。
てか、そもそも「原音」って何でしょう??
「ライブ演奏の完全再現」でしょうか?でも皆さんご存知の通り、ライブ会場の音って、超どデカいスピーカーから超ばかデカい音量で鳴り響いてますよね?「スピーカーから出た音を完全再現する」のが「原音再生」?
いや違うそうではなくクラシックならどうか。クラシックのコンサートなら楽器からの直接出た原音を拾えるか?しかし、これも残念ながら、クラシックのコンサートホールの音でさえ、スピーカーの音によるところが非常に大きいのは皆さんご承知の通りです。
では「スタジオ録音の音」を忠実に再現?これならまだ分かる気がしますが、スタジオ録音で昔ながらの一発撮りなんてものは、今日日存在しません。さんざ弄繰り回してあれやこれやと付け加えてますのでそれは果たして「原音」と呼べるのか?
…と、まぁ定義はともかく、美音系のような意図的な方向性を排し、録音データを忠実に音に変換することを目的とした音作り、と言えるようです。

なるほど理屈はほんの僅かですが、一応分かりました。雌伏の時を終え、実際に音を聞いてみたいと思います。
…が、その前に、私には越えなければならない極めて大きな関門があるのでした。
ハイエンドオーディオの歴史がまた1ページ。

……てかこれほんとに「その10」まで続けるつもりなのか。果たして完結するのか。

※さんざ文句を言った業界紙ですが、入門書として特選街特別編集「大人のオーディオ大百科」が大変おすすめ。
非常に分かりやすかったです。

オーディオど素人によるハイエンドオーディオ入門 その2【野望編】

それはいつものようにBOSEのAWMで音楽を聴いている時のことでした。
突如、音が途切れたんです。
CDに傷か汚れでもあったかと取り出して見るものの、ディスク表面は全くの無傷。となればプレーヤー側かということで、読み取り部分をカメラレンズ用のブロアーで埃やらを吹き飛ばした後、これもカメラレンズ用クリーナーで掃除。
さぁどうだと再度CDを再スタート。無事音楽が鳴り響きます。
しかし、また暫くすると…

…ということを、私は一体何度繰り返したことでしょう。
まぁ軽く一年以上は、騙し騙し使ってきましたが、流石にこれは精神衛生上よろしくない。私は主としてクラシックを聴きます。特に交響曲ではベートーヴェンとブルックナーを好みます。
フルトヴェングラー指揮の第二次大戦中録音のベートーヴェン。それは人類史上の至高の芸術と言って過言ではありません。それが演奏の途中でぶった切られる。或いはブルックナーの交響曲。彼のそれはマーラーと並んで長大です(一曲大体80分くらいかかります)いつぞやも書いたように、これが第四楽章のコーダ(最後のクライマックス)で飛んだ日には、もう本当に、心の底から腹立たしい。いっそマンションの4階から(ry

というわけで、私の中で沸々と「まともなオーディオが欲しい欲」が鎌首を擡げて参りました。
となると、ですよ。昔からあったオーディオへの憧憬も再燃します。
しかも、今はオーディオは超氷河期時代。昔のように手頃な値段で選択肢は限りなく…とは到底参りません。
極端に言えば、ゴミのようなレベルか、ハイエンドか。二者択一。
で、皆さんご存知のように、私はゴミのようなレベルのモノを、特に嗜好品で選ぶことは絶対にありません。私は人生を楽しむ主義です。無駄な出費は好みませんが、自分が本当に興味があり、好きなものに対して金を惜しむなんてことは絶対にしません。
…そのせいで車もカメラもトンデモナイことになってますが、それは置くとして。

さてしかし、私のオーディオに対する知識の無さは如何ともし難い。
この状況で専門店に行ったところで、まともに店員さんと会話することさえ出来ません。
というわけで、野望だけは大きく、その前段として私のオーディオ知識吸収の旅が始まるのです。

オーディオど素人によるハイエンドオーディオ入門 その1【黎明編】

タイトルからして意味不明ですが、色々あって所謂「ハイエンドオーディオ」と呼ばれる深淵な世界に足を突っ込むことになりましたので、その備忘録というか、事の顛末を少し書き連ねてみようと思います。
深淵の先人達には冷笑の的かと思いますが、それはそれで。

さて若者どころか全世代に跨る「オーディオ離れ」が進む昨今ですが、私の世代がたぶんオーディオというものにある種の憧れを持った最後の世代ではなかろうかと思います。
例えば、我々の高校時代所謂「ラジカセ」は誰もが持っていましたし、その上を行く「ミニコンポ」は皆が憧れ、しかし金などあろう筈がなく、なんとか頑張っても最廉価のaiwaがギリギリ射程距離、そんな時代です。
私も無論同様の道を進みます。大学に入ってバイトをした金で買ったのは、MDとか色々付いたPIONEERのミニコンポでした。こいつには大変お世話になりましたね。大学から、就職、一人暮らしを経て、転職し実家に戻り、結婚して実家を出るまでずーっと一緒でした。今でも実家にあります。
さてしかし、PIONEERに満足していたかというと、残念ながらそうでもなく。当時の私の最大の目標はONKYOの「Intec275」でした。初めてこのシステムの音を聞いたのは家の近くのジョーシンだったか。あれは衝撃でしたね。うちのとは雲泥の差。そりゃそうだ。価格は3倍違いますから。
ただどういうわけか縁がなく。私は大学四回生の最後の冬に、バイト先のTSUTAYAにBOSEの代理店営業を呼びつけそこでAWMという空気清浄器の化け物のようなラジカセを買った訳です。約30万。
躯体上部に前後左右合計6つのツイーターを設け、当時流行りの「立体音響」を実現し、パイプオルガンに着想を得たとか言うアホのように響き渡る「低音」を躯体下部から捻り出すシステムです。
今でもBOSEで売ってるコンパクトなシステムがありますが、アレの元祖ですね。
これはこれで悪くありませんでした。というか、今まで約15年間ずーっと使ってきました。今も私の横でカザルスのチェロが鳴ってます。
ちゃんと配置すれば音場の広がりと定位もさして悪くありませんからね。(この意味不明な専門用語の説明はまた後程)
さてそんな私をまた驚愕させるシステムが現れます。以前ここでも書いたことがありますが
ONKYOのA-1VL、C-1VLがそれです。
http://pasture.s59.xrea.com/cgi-bin/cdiary/diary.cgi?no=418
所謂「デジタルアンプ」というものですね。これには心底驚いた。
音の質感はさることながら「スピーカーから音が聞こえない」ということに衝撃を受けました。
…何を言っているか分からない?ですよね。ふつう、音楽をオーディオで聞けば、当然左右のスピーカーから音が聞こえますよね。しかし、このコンポは違いました。スピーカーからではなく。左右のスピーカーの
真ん中から音が聞こえる。そしてその音色が半端ではない。これにやられた訳です。

…これが今思えば過ちの始まり。

たぶん、ここが、一般的なオーディオとピュアオーディオと呼ばれる泥沼の世界の境界かと思います。

「スピーカーの存在が消え、音が違うところから聞こえる」

最も分かりやすいのはオーケストラの交響曲です。左右のスピーカーではなく、眼前(耳前?)にコンサートホールが広がる(そういうのを「音場が広い」と表現します)そして実際のオケの配置通り、向かって左にヴァイオリン、センター右寄りにチェロ、右に第二ヴァイオリン、中央後ろに金管などなど。その場所で鳴っている楽器の位置が正しく定まる(これを定位がいいと表現します)

もし皆さんの家の近くに、オーディオ専門店は敷居が高いですから置くとして、ヨドバシなんかの旗艦店があれば、そこにはピュアオーディオ売り場がありますから、冷やかしに行ってみてください。
数々のスピーカーが林立し、これ見よがしに馬鹿でかい音量で鳴り響いていると思います。
そしてそれは大概、上記したような鳴り方をしていると思います。

それにやられたら最後。見て見ないふりをするか、足を踏み入れるか…

…ここから先は、その誘惑に負け、足を踏み込んでしまったド素人の物語です。

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アップロードファイル 733-1.jpg
BOSEのAWM
CDプレーヤーがつぶれたので、LUXMANのD-05uを繋いで。凄い組み合わせですねw

けものフレンズの

監督がのけ者にされたとかされないとかで大炎上してるみたいですが
2期に向けた単なる炎上マーケティングじゃねーかと受け止めてしまったこの性根こそが
私が同アニメを全く面白いと思えなかった原因だと再認識した次第。

深夜アニメ

と言うとオタクの代名詞みたいなもんで、往々にして碌なもんじゃありませんが、現在やってる

メイドインアビス

これはガチ。久々に来ましたね。2話まで見て確信し、原作本既刊5冊を大人買いの一気読み。全く以って度し難いですが、これはアレだ。ガチなやつです。まどマギ程ではないにせよ、これは見ないと損です。

伝説の探窟家(探検家のようなもの)を母に持つ少女と、謎のロボット少年が繰り広げるハートフルファンタジーアドベンチャー

…だと思い込んで見て頂くと、第二層辺りで死ねます。是非お勧めw

信じがたいことに

今日で今年の半分が終わります。危うく半年まるまる更新しないところでしたこんちわ。
ほんとね。小さい子供がいると、更新するのがほんとに難しいですね。
ネタが無いわけではありません。プライベートが無い。
さてでは、最近のマイブームですが…なんだろうなぁ
あぁそうだ。遥か昔ここにも書いたことがありますが、私が大学生の頃に買ったBOSEのオーディオが最近調子を著しく崩してます。CDの読み取りが上手くいかず音飛び…なら最悪許せますが、強制終了すること多少。
これがね、ブルックナーの最終楽章なんかでそれをやられた日にはあんた。もうマンションの4階からブン投げてやろうかと思うほど気分が悪い。精神衛生上極めてよくない。
といことで、もう私もいい歳ですので、ちょっとはマシなオーディオを揃えようかと。で、その種の雑誌を手に取りましたが、もうなんか、なんだこの宗教。書いてる文章の専門用語が一言たりとも分かりません。
ピュアオーディオ界の排他性は異常。そりゃ業界萎むわと。
とは言え頑張って熟読し、更に梅田のヨドバシや、日本橋の諸々をひやかして参りますと、おおよそ自分の好きな音の方向性が分かってきました。
私が好きな音は、解像度重視ではなく、音の艶とか響きとかそっちを求める性向があるようです。そうなると、スピーカーはウィーンアコースティクスあたり、アンプはラックスマン、プレーヤーは…難しい。ラックスマンの型落ちD-06あたり、となってくるわけですが、これらを揃えると、ザックリ100万はかかるわけですね。ええ。
流石に二児の父たる者が、それは如何なものかと。いくらカメラにウン百万ブッこんだ私とは言え、もういい加減いい父なわけですよ。
しかし事ここに至って、下手なシステム組む気はサラサラないという困った性格ですので困ったもんです。
…というような、馬鹿な考えを巡らせることが、マイブームでしょうか。

うん。半年ぶりに書きましたが、相変わらず何も成長していません。人間ここまでくるともう変わりようがありませんね。

はやいもので

もう今年も12月云々と書いた記事が、ほんの少し下に載っていることに愕然とします、こんちは。
ほんと今年はここを更新しませんでしたね。これまでの年間更新数7回は、馬の餞史上最少でしょう。ここをたまに見て頂いている皆様、申し訳ございません。来年こそは是正します。

さてまぁ過ぎた事は仕方ありません。12月恒例、この一年の物欲物語、今年も行ってみましょう。

まず2月に

アップロードファイル 729-1.jpg
Leitz Summar f=5cm 1:2
Canon 50mm f:1.8(LEICA-L)
※写真はCanon 50mmとLeitz Summarit50mm

を落札しました。ズマールはライカ初の大口径標準レンズで今から約80年前のレンズ。一方キヤノンの50mm、現行の所謂撒き餌レンズではなく、当時(約60年前)のキヤノンの全てをつぎ込んだ渾身のレンズ。ライカのSummaritそっくりな外観ですが、メッキの下地処理、その他質感はどうしても一つ劣ります。とは言え、1950年代の日本の状況を鑑みれば、十分、抜きん出た仕上がりと性能です。

そして4月、ついにライカのM3を手にしました。

アップロードファイル 729-2.jpg

74万番台のほぼ最初期型。某ハヤタカメラ物の出品があり落札。刻印から見るに早田氏ご本人のOH品です。その後約半年に渡る試写の結果、機関は完璧であると知れました。
なんだか最近写るんですやチェキが人気のようですが、完全機械式のフィルムカメラ、しかもリバーサルフィルムで撮るってのは酔狂の極みで面白いですね。

そしてそして、遂に8月これまで散々欲しい欲しい言い散らかしてきた

アップロードファイル 729-3.jpg
LEICA SUMMILUX-M 1:1.4/50 ASPH.

をこちらもヤフオクで手にしました。
長かった。ほんとに。漸くです。性能は、まぁ流石としか言いようがありません。35mmのズミルックスも凄まじい立体感ですが、50mmのそれも凄いですね。木村伊兵衛がいう「でっこまひっこま」
これで私のライカレンズは28mm、35mm、50mm、75mmと鉄壁の布陣。

のついでに

アップロードファイル 729-4.jpg
Leitz Elmar f=9cm 1:4
※写真はSummarとElmarの骨董品コンビ

も落札。こちらも例によって約80年前、具体的に言うと盧溝橋事件があった年のレンズです。ちなみにズミルックス50mmとこのエルマー90mmは、同じ人から購入しました。お名前は伏せますが、オールドレンズ界(?)では有名な写真家で、その著作の中で挙げられているそのものズバリのエルマーだったものでつい落札した次第。

というわけで、今年も色々買いましたが、骨董品レンズはどれも1万前後の格安の品。
ド級の買い物はズミルックスのみ、という平穏な一年でした。
ただお蔭でもう「絶対に欲しい」と思うライカレンズは全て手にしましたので、来年は更に平穏な一年になる予定、あくまで予定。

あ、そう言えば

上記の他にこの9月に娘が生まれました。
二児の父となったわけで、これまでのような乱行は憚られます。己を正し律して参りたいと思います。
…というわけで娘を撮るに適当なレンズはないもんでしょうかね。

※写真は全て Canon EOS 5D3 + LEICA MACRO-ELMARIT-R 1:2.8/60

事前情報を

全てシャットアウトしても大成功したシン・ゴジラと
これでもかと宣伝を繰り返す、君の名は。
果たして勝つのはどっちなんでしょうかね?

ゴジラを

ここまで見事に描いた庵野に、ウルトラマンを撮らせたら超面白いんじゃね?
と思いついてテンションが上がるも

…いや、それエヴァじゃん

と気付いて、何か寂しい思いをする夏の一日

(パニック)映画的お約束

ってありますよね。現代科学を圧倒的に凌駕した超兵器が突然開発されるとか、何故か知らない間に人類の存亡を一手に引き受ける主人公とか、何故か唐突に展開されるラブコメ要素とか、敵側と心を通わす美少女とか、何の脈絡もなく出てくるジャニーズとかAKBとか、なんだかよくわからない主題歌とか。
うんざり、というか、まぁ仕方ないよね一般受けするには。と飲みこまざるを得ないわけですが。

庵野がエヴァをほったらかして趣味爆発で作った映画

シン・ゴジラ

私も見に行った訳ですが。
そーゆー邦画的お約束が、一切、完全に、微塵も、ありません。
徹頭徹尾、「現実の日本」が、もし本当にゴジラに直面したら、どうなるのか?
という、シミュレーションフィルムになってます。

素晴らしい。

官邸の恐るべき意思決定の遅さとか、官僚たちの人外な事務処理能力とか、自衛隊の神がかった練度とか、アメリカの余りの大雑把な被害想定とか

全てがリアルです。
まぁもちろん、映画的な嘘が皆無かと言われれば決してそうではありません(だって映画だし)ツッコミどころがいろいろあるのも事実です。
ですが、未だかつて日本の特撮、SF、その他パニック映画で、ここまでリアルな群像劇を描いた映画はありません。

さて、個人的に。いや恐らく全ての人が、ゴジラと言われて想起する
あの、口から放射線ビームをぶっ放しての破壊シーンですが、巨神兵の描写を宮崎駿に一任された庵野が作ったわけですから、そりゃもう半端じゃありません。本気で洒落にならん大災害として、とことんリアルに描かれます。
私も今までゴジラ映画は色々見てきましたが

「もういい加減、死んでくれ」

とゴジラに対して思ったのは今回が初めてです。そのくらいのレベル。

というわけで、冒頭で挙げたような、映画的あるあるが好きな方には全くお勧めできません。例えば一般的なリア充が初回デートで選ぶ。とかは絶対に避けるべきです。
しかし
「生粋の特撮オタクが、自分の理想とする特撮を、全てのしがらみを捨てて作り上げた映画」
或いは
「エヴァ無しで挑む、ヤシマ作戦」
と聞いて、見てみたい、と思える人には是非お勧め。絶対に見るべきです。

…あーもう一回見たい。

その時

歴史が動いた、という番組が昔ありましたが。
今日のイギリスの決断は、まさしく後年、そう呼ばれる転換点になろうかと思われます。
80年前のブロック経済と、発想の根幹は変わりません。
現在の移民問題、パレスチナ問題、それらのほぼ全ては、元を正せばイギリスの三枚舌外交に起因します。正しく自分の撒いた種ですが、そのツケを払うどころか、また世界に災厄をばら撒こうとしています。
全く以て度し難い。
これは自国民の理性を信じたキャメロンの失策です。
果たして今後、どうなるのか。欧州各国には、願わくば過ちの歴史を踏まえ、理性を持って事にあたって頂きたいですが。
ま、無理か。二度あることは三度と言いますしね。

23時間57分

トップを走っていても、負ける時がある。
これがレース。
これがル・マン。
今日に限っては、ポルシェではなくトヨタを応援しましたが、まぁなんだ。
やはりポルシェは、強い。

うちの子供が

知らぬ間に保育園を卒園するような歳になりました。
この春からは幼稚園に行くのですが、まぁ例の「保育園落ちた日本死ね」的な話はさて置き。
卒園式だったんですね。この土曜日。
で、私はうちの息子の姿を収めるべく、動画用に5D3と三脚を持ち出し撮影に挑んだのですが
…ダメですね。
勿論、私の動画撮影の腕がど素人という問題はありますが、それでもやはり一眼レフカメラでの動画撮影はハンドリングが悪すぎる。もちろんフルサイズセンサーと大口径レンズが映し出す映像美は下手な4Kビデオなんぞ裸足で逃げ出す勢いですが、今回のように撮影場所を移動できず
且つ動き回る対象を撮るには不得手です。まぁ雲台がそもそも動画撮影用でないのが主因とも。

ということで、ハンディカムを買おう!

と思い立ったのですが、私は全くハンディカム業界が分かりません。
取り敢えず調べてみると、ハンディカム業界はソニーはパナの二強なんですね?
なんかもうどっちもイヤなんですが、そう言っても仕方ない。
で、ごく最近、ソニーが出した4Kハンディカム

アップロードファイル 723-1.jpg
FDR-AX55
が、AF性能、ズーム、空間手振れ補正だとか色々ぶち込んで、ほぼ完成の域を見たとか見ないとか。
というわけで、翌、日曜日。千里中央のヤマダ電機に行き、店員のお兄ちゃんに話を聞き、価格コムの最安値を若干下回る金額で手打ち。
ただ、なんかこの商品相当売れてるらしく、他店の在庫を調べまわしてようやく見つけたとかなんとか。

しかし、私のこの物欲に関する即断即決は如何した物か。

さぁあとはどうやって嫁をなだめすかそう…

罪を犯した女に

石を投げつける群衆に向かって、キリストが「この中で、罪なき者だけが石を投げよ」と呼びかけると、人々は石を置いて去っていき、最後に残ったキリスト一人だけが女に石を投げつけた。という心温まるジョークがありますが。
それから2000年経った現在、インターネットを利用した聖人君子の皆々様による大投石大会は、毎度その規模を拡大していきます。確かに不貞は決して褒められる物ではありませんし、また、本人の愚劣極まりない対応などなど非難されても止む無しですが、直接的な損害を被った訳でもない人間が、ここまで騒ぎ立てるのには違和感を覚えます。
また私が疑問に思うのは、もしこれで、万一彼女が自殺をした場合、誰が責任を取るのでしょうか?自業自得??
その昔、ヘキサゴンの話を持ち出して、格差社会が生む心理的弊害を語ったことがありましたが、昨今よくあるこの種の状況は弊害を通り越して病理のように思えます。
果たして本当にゲスの極みなのは誰なのか、というお話。