冷めてきた頃ですから、マイケル・ジャクソンの話でもしましょうかこんばんは。
たぶん、私の世代辺りが、全盛の頃の彼をリアルタイムで知っている最後ではないでしょうかね。まぁ彼の40年に及ぶキャリアの中でどこを以って全盛とするのかってのはあるでしょうがw
さて、誰でも原初の音楽体験てのは、親の趣味に左右されます。
私にとっての子守唄は、父親が好きだった諸々の演歌と母親が好きだったダイアナ・ロス、マーヴィン・ゲイ、ジェームス・ブラウン、ピンク・フロイド、そして、ジャクソン・ファイブでした。
結果、津軽海峡冬景色とセックスマシーンとABCを口ずさむなかなかレアな幼稚園児だったようです。
しかし小学生になれば、親より友人やテレビの影響を受けるもの。次第にJ-POPに移行するのは自然なことで、特にチャゲ&アスカやB’zが大好きでした。101回目のプロポーズwww
従って小学生の頃は、洋楽なんてものはほとんど聴きませんでした。まぁ勿論マイケル・ジャクソンで言えば、BADやスリラーくらいは知ってましたが、好んで聴くって感じではなかったです。
そして、中学時代。
中二病を罹患した私は、洋楽に傾倒します。
上記の他に、ビートルズ、クィーン、イーグルス、そして、マイケル・ジャクソンです。
アルバム「デンジャラス」これがちょうど、ど真ん中でした。このアルバムは神懸かってましたね。
で、そこから改めて、彼の昔のアルバムも手に入れるようになりました。オフ・ザ・ウォール、スリラー、BAD。
でもやっぱりデンジャラスが私にとって一番のアルバムです。
95年のヒストリーも勿論買いました。発売初日に買ったレベル。
でも、その頃から徐々に離れていきました。たまにアルバムを引っ張り出して聴く、そんな感じ。
最後にデンジャラスを聴いたのも、もう一年くらい前でしたね。
で、彼の訃報に接したわけです。
その後は、皆さんご存知の通り、多くの特番が組まれ、CD屋には追悼コーナーが組まれ、再度彼の音楽が脚光を浴びました。
テレビでの扱いや、コメンテーター(笑)に関しては色々思うところがありますが、それは置いておいて。
改めて彼の音楽を聴いたり、ライブのパフォーマンスを見ると、彼が本物であり掛け値なしの天才だったと再認識しましたね。
さて、マイケル・ジャクソンの話で必ず出てくるのは、スキャンダルの部分です。
私は、正直、あれほどマスコミに常に追いかけられる人生を歩めば、誰でも気が狂うだろうと思いますが、件の、子供への性的虐待は、確実にデマだと思ってます。思ってますが、しかし、もし万一それが本当だったとしても、彼の音楽や彼の天才に対しての評価は全く変わりません。それこそ仮に彼が殺人鬼だったとしても私は評価を変えないでしょう。
てか、そもそも何故、スキャンダルを求め、作るのかが理解できません。私生活なんてどうでもいいでしょう。
それに天才ってのは狂ってるものです。音楽的天才で且つ人格者なんてのはメンデルスゾーン以外、歴史上存在しません。
何故、純粋にそのパフォーマンスを受け入れないのか。不思議で仕方ない。
恐らく、歴史の洗礼を受ければ、彼の音楽とダンスはただそれのみを純粋に評価されるようになるんでしょう。
彼の晩年の不遇は、どうにもやるせない思いにさせられます。
私が洋楽を一番聴いた中学時代、それらは本物のアーティスト達による本物の音楽であったことは間違いありませんが、しかし、ジョンもフレディも既にこの世には亡く、私にとってマイケル・ジャクソンの音楽が、リアルタイムで聴ける唯一の「本物」でした。
しかしそのマイケルも、もう居なくなってしまいました。もう誰も居ません。誰も残っていない。
ビートルズのような天才が現れて新しい音楽を作り、後を更なる天才達が発展、拡大させ、平均的なミュージシャンと大衆が音楽を消費し、そのジャンルの音楽が命を失っていく。
今の音楽は完全に末期です。いや、死んでいると言っても過言ではありません。
新しい天才はいつになったら現れるのでしょうか。
私達はまた、天才達が才能を爆発させる様を見ることができるのでしょうか。
消費することしか出来ない私達がそれを望むのは、強欲なことかもしれませんが、しかし、それでもその日が来ることを祈らざるを得ません。