もう今年も残すところ、あと僅かになりました。ここはやはり、この一年を振返る必要があります。今年の一番のトピックは子供が生まれた事ですが、親馬鹿日記を書くのは憚られますので置いておいて。
さて、昨年末、私はドイツとオーストリアに旅行に行きました。その旅日記は途中で挫折しましたがそれも置いておいて。その際、私は自分の写真の腕の余りのダメさ加減と同時に、便利ズームの描写の余りのダメっぷりに心底うんざりし、これを解決するには単焦点レンズを使用するしかないと、決意をしました。
さて、当時私が持っていた単焦点レンズは二つ。
1つはCanonが誇る最強のハイコストパフォーマンスレンズEF50mmF1.8。もう一つはシグマの30mmF1.4でした。しかし、EF50mmはやはり逆光に弱すぎますし、AFも遅すぎる。シグマの30mmはボケが残念。
というわけで、ここはもう少しちゃんとしたレンズが欲しい。ということで手にしたのが
Carl Zeiss PlanarT*1.4/50
AFが遅いことを苦に、MFレンズを買う理由が全く分かりませんが、しかしこれが素晴らしかった。
なるほどこれが、Zeissかと。
しかし、何せ私は腕がありません。やはりまともなズームレンズも欲しいということで
EF28-70mmF2.8L USM
を購入。所謂Lレンズを初めて手にしました。型落ちとは言え流石Lレンズ。非常に簡便に、しかし良い描写を得ることが出来ました。
さて、この辺から、道を踏み外し始めます。Zeissに触れたことを切欠に、やはりドイツという国が気になり始めそうなると、どうしてもLeicaという存在が私の中で大きくなります。
Summicron R 50mm F2
Planar50mmと双璧をなす標準レンズの雄。50年も昔のこのレンズの繊細な描写に私は魅せられまして
次いで
Elmarit R 180mm F2.8
を落札。これもまた、云十年昔の物とは思えない素晴らしい描写。しかし何せ重い。どうにも重い。しかし、私はここで「明るい望遠レンズ」の魅力を知ってしまいます。そうなると当然
EF70-200mmF2.8L2USM
Canonが誇る、最強の望遠ズームレンズを手にするのは当然の流れです。これがそりゃもう。全域単焦点と言われるのもまんざら嘘ではありません。解像度、ボケ味ともに素晴らしく、また手ブレ補正の利きは、オールドLeicaばかり使っていた人間にとってはもはや三脚の域です。
と、レンズばかり集めてきましたが、子供が生まれるXデーも近づき、ついに
Canon EOS 5D Mark3
ようやくフルサイズに移行を果たしました。その素晴らしい性能に触れるながらも、APS-Cとフルサイズとの画角の差の違和感を払拭すべく、それまでに慣れた換算80mm前後。ポートレートレンズが欲しい。
さて、Canonのポートレートレンズと言えば
EF85mmF1.2L2USM
数あるLレンズの中でも、白単を除けば最高と呼び声高いこのレンズ。極薄のピント面から一気にとろけるボケっぷりは筆舌に尽くしがたいものがあります。が、しかし。中望遠ですから当たり前ですが何せ寄れない。
寄れるレンズが無いと赤子が撮れないということで
MACRO-ELMARIT R 60mm F2.8
を落札。ちなみに落札した翌朝に、うちの子供が生まれました。女だったらライカとか名づけるところでした危険極まりない。さてこのレンズ、マクロ域もさることながら、無限遠の描写も素晴らしいものがあり、万能レンズです。しかもピントの山が掴みやすいことこの上ない。
しかし、ここでふと、広角域が足りないことに気付きます。
とは言え、広角の単焦点はなんせ扱いが難しい。私の腕では到底使いこなせる物ではありません。修行を積んだ上で、手に入れるべき。と思いきや
ELMARIT R 19mm F2.8
を物の弾みで落札。ここにほぼ全域をLeica単焦点で揃えるに至ります。
…まぁなんだ
……これはひどい。子供が生まれたのに私は一体何をしているんでしょうか。
一体どれだけの金を、子供ではなく、鉄とガラスの塊に費やしたのか。
これはいけない。
もうデジカメ用レンズはAMEと35mmか28mm以外は買わないとここに誓います。あ、Distagonの15mmも追加。