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旅行の話は

また一旦置きまして。私が敬愛する写真家の一人、岩合光昭さんの写真展が梅田の大丸で行われているということで、この日曜日に行ってきました。昼頃に出て千里中央の旨くて安い天ぷら屋で昼飯を食べ、ついこの前、火事というかボヤ騒ぎがあったばかりなのであまり地下鉄には乗りたくないのですが、まぁ仕方ありません。御堂筋線を下って梅田到着。何とか無事に地上に出まして、大丸の高層階用エレベータを活用しつつ、催し物会場に到着。前売りのチケットがありましたので並ぶことも無くスムーズに入場。写真を眺めます。
さて岩合さんと言えば、どうしても猫写真を思い浮かべますが、別に猫専用写真家というわけでは勿論無く、もっと広義の動物写真家が本業。
今回の「どうぶつ家族展」では、世界中の色々な動物の家族写真が展示されています。
小動物から大型動物。陸上に留まらず海洋生物に至るまで哺乳類ならなんでもござれというあんばい。
さて、さすが岩合さんの写真は凄いなと見入っていると、アナウンスが流れました。曰く、ギャラリートークショーを開催すると。これを狙って来たわけではなかったので、僥倖というべきか。凄いタイミングです。
展示会場の少し開けたトークショー会場に移り、待つこと暫しで生岩合さん登場。写真で見たとおりの人のよさそうなおっちゃんです(失礼)
そこからパネルを使って、撮影の状況を様々なエピソードを交えながら語ってくださいました。
私的には、撮影に関するテクニカルな話も聞きたかったのですが、勿論そんな話は一切なく、少しばかり残念ですが写真が切り取った風景の周りの状況が聞けて、非常に面白かったです。
30分程度でトークショーは終わり、その後はサイン会となりました。写真集を購入し、サイン会場に移動。
生岩合さんによる生サイン会及び生握手。これはテンション上がらざるを得ません。
サイン本を抱えて、写真展に再入場し、今度は先ほど聞いたことを思い出しながらじっくりと写真を見ていきます。

さて、私が岩合さんの写真、特に猫写真に関して好きな点を言いますと、岩合さんの猫写真は単に可愛いというのではなく、その猫を取り巻く環境であったり、その猫の行動の背景や内面までも映し出している点です。
写真に物語があるとでも言いましょうか。それが凄い。また、野良猫なんかの写真を見て驚くのは、猫との距離が非常に近いことです。あの距離まで寄ることは普通では不可能。今までこれが謎でした。

しかし、今回の写真展を見ていますと、被写体との距離がここでも、非常に近いんです。
人間を脅威の対象と見ない極地の動物ならともかく、普通の高原のリスやら、鹿やらとの距離が異常に近い。
野生動物とここまで距離を縮められるなら、そりゃ猫くらい余裕でしょう。撮影のテクニックとかより、動物との接し方が全く違うレベルにあります。

アップロードファイル 644-1.jpg
家に帰ってサイン本を眺めながら、どうしたらこんな写真を撮れるか考えつつ、岩合さんと同じレンズを使えばいいかもしれないと、今日もヤフオクでライカのエルマリート28mmを物色しつつ、多分この方法は間違いだとどこかで薄々は感じつつも、今更引き返せないオールドライカレンズ沼。まずこの心根を(ry

旅日記番外編【ドイツ交通事情】

車好きにとって、ドイツ「アウトバーン」は、ある種の憧れの場所です。
ドイツ版ニューディール政策。アドルフ・ヒトラーが為政者として非凡であったことを示す遺産。そんな歴史的背景もさることながら、我々を惹きつけて止まないのは他でもない「速度無制限」の神話です。
「速度無制限」いい響きですね。
しかし「最近のアウトバーンはかなりの部分で制限速度が設けられ、我々が想像するそれとは違う」というのが事情通がよく言うアウトバーンの現状ですが、では、バス乗車とは言え、実際この目で見たそれはどうだったのか。アウトバーンに限らず、ドイツの交通事情はどうだったのか。そういう話を少ししてみたいと思います。
私が走ったのは、深夜のフランクフルトからルードヴィッヒスハーフェン、昼間のハイデルベルクからローテンベルク。夕方のミュンヘン周辺。午前中のミュンヘンからザルツブルク。要するにドイツ南部オーストリア北部のアウトバーン事情、ということになります。
さて、結論からはっきり言うと「アウトバーンは想像通りだった。」ということになります。
制限速度区間でも、誰もそんなもの守ってません。
3車線ある道路の中で、日本とは逆で一番左が追い越し車線。真ん中と右が走行車線です。
右は100km、真ん中120、左、無制限。
これが実情でした。
車種に関しての平均速度ですが、我々が乗車するバスが真ん中車線で120km程度。相対速度から見る左車線の推定速度は、意外にもベンツ、BMWがおとなしく140程度。アウディが元気で150以上。非常に好戦的でぶっ飛ばすのはVWで160くらい。
これが「平均」です。速いのは限りなく200に近いと思います。またバンや商用車でも容赦なく踏みます。140以上がざらに居ますね。どこかの国のように、追い越し車線を80km以下で走る馬鹿はどこにも居ません。そりゃそうです。死にますもの。
21世紀の今日でも、アウトバーンの正義は「速さ」でした。
ベンツだろうが何だろうが、遅い奴は真ん中か右車線を走らないといけません。また、追い越しが終われば、みんなちゃんと真ん中に戻ります。
超高速で極めて整然と、速度以外のルールとマナーが守られています。素晴らしい。
あと、旅行日記本編でも触れましたが、とにかくポルシェが少ない。全く見ません。しかし、2台だけ見たポルシェは、その2台とも「アウトバーンを走るポルシェ」として誰もがイメージするそのままでした。
即ち、他の何者より速い、圧倒的な速度で、左車線をぶっ飛んで行きます。確実に200kmオーバー。抜かされる時の音が違う。観光バス、それもヨーロッパ版の巨大観光バスが、抜かされる風圧で震えるんですから半端じゃありません。
本場のポルシェ乗りの気概を見せられました。ポルシェ911斯くあるべし。
さて、スピード至上主義のアウトバーンから降りて、一般道はどうか。
一言で言うと「合理主義の権化」これにつきます。
速度規制が実に明確で、しかも理に適っています。
80km。50km。30km。それらが場所によって非常に細かく設定されています。どうしてか?
2日目のロマンティック街道を南下する際、午前中、非常に濃い霧に包まれました。しかし上記の速度設定がここで活きます。郊外の道は80km、街中は50km、ロータリーや急カーブ前は30km。例え初めて走る道でも、例え濃霧の中でも、速度規制に則って走れば、安全に、適正速度で走ることが出来ます。どこかの国のように、片側3車線にも関わらず40kmとか、そういう意味不明で非合理な速度規制は一切ありません。また、郊外の交差点にはロータリーになっていますので、信号による停車が必要ありませんし渋滞も発生しません。どこかの国のように、ド田舎の見渡す限りの田んぼの真ん中に信号機が屹立する不条理にも遭遇しません。また、ロマンティック街道での濃霧もさることながら、ドイツって非常に霧が多いんですね。私、今まで、何故ドイツ車のフォグランプがあんなに無駄に眩しいのか不思議で仕方なかったのですが、その理由がよく分かりました。そりゃ視認性が高いフォグランプにしないとドイツの郊外は走れたものじゃありません。どこかの国で、夜間、特にBMWのドライバーがよくフォグランプまで点けて走ってますがアレは恥ずかしいから止めて欲しいものです。
あと、ドイツ南部の丘陵地、今回で言うと、ノイスヴァンシュタイン城からヴィース教会に向かうワインディングロードの見事さ。
これがもう本当に筆舌に尽くしがたい。こんな道を、カレラ号で走ったらどれだけ気持ちいいか。100くらいでまったり走ったら本当に素晴らしいことでしょう。また夏場にオープンカーで走ろうものならもう駆け抜ける喜びの極致ですね。
今回ドイツの道を長々走って実感しましたが、とにかく、停車することが少ないんです。都心部を除いては渋滞など存在しませんし、信号すら存在しません。もちろんドイツですから気候は基本的に冷涼です。
こんな環境で走ることを前提にされた車たち、特に80年代までのドイツ車が、日本に連れてきて悉く故障するのは当たり前です。余りにも交通事情が違いすぎます。天国と地獄。
さて、褒めちぎりのドイツ交通事情ですが、勿論、いいことばかりじゃありません。特に冬場、雪まみれになることからドイツの道路は融雪剤で浸されます。そんな道を毎日、しかも長距離移動するわけですから、どの車も本当に汚い。
セアトもワーゲンも、アウディ、ベンツもBMも、ポルシェ、ベントレーでさえ汚い。私あんな汚いコンチネンタルGT初めて見ました。
あと、都市部の駐車が意味不明です。というのも全部、路上に縦列駐車ゾーンがあるので路駐するわけですが車と車の間隔が異常。前後1m以下でびっちり停まってます。どう停めるのか、どう出るのかさっぱりわかりません。バンパーで押すらしいですが、車の中を見てみると、殆どの車がちゃんとサイド引いてます。動かねーよ。どうするんでしょう。残念且つ不思議なことに、一度も停車や出発する様子に遭遇しませんでした。次回行く時にはこの謎を解明したいと思います。あとは殆どの車がMTでした。まぁこんな交通事情ならAT要りませんよね。
また、ドイツの外車事情ですが、一番多いのはセアト、次がフォードです。残念ながら日本車は少ない。少ない中での内訳は、マツダが一番で次がホンダ。トヨタは意外に少なく、レクサスはウィーンでISを1台見ただけです。ちなみに現行GT-Rもウィーンで1台見ました。そんな感じ。頑張れ日本車。
というわけで、その国の交通事情ってのは本当にお国柄を示す鏡です。
合理的で、見てくれには拘らず、少し変態というドイツのイメージそのままでした。
あと、私は今まで周囲の人間から、スピード狂という酷い誹謗を受けたりしましたが、今回の旅で、やはりそれは間違いだったと分かりました。日本ではそうかもしれませんが、ドイツではごく普通です。生まれる国を間違いましたね。残念。

11月28日(2)

ノイスヴァンシュタイン、ヴィース教会とド田舎観光を終えました我々は、今日の宿泊地ミュンヘンに向かいます。
ミュンヘン。バイエルン州の州都ですね。バイエルンと言えばBMWですが車の話は置いておいて。到着した我々は中心部のマリエン広場に連れて行かれ、そこで解散自由行動です。広場は勿論、クリスマスマーケット真っ只中です。
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ドイツ人達が溢れかえる中、聳え立つ市庁舎などを眺めつつ、ぶらぶらします。しかし余りに寒いので、広場横のデパートに避難。まぁ市庁舎を除けば、都市部ですからそうそう異国情緒溢れるというわけでもなく。集合時間まで時間を適当につぶします。
さて再集合した後、今日の晩御飯であるビールとソーセージを食べるべく、ビアレストラン、ホフブロイハウスに向かいます。途中ハードロックカフェがあるのを見つけ驚きながらもげんなりしつつ、店到着。中に入ります。
アップロードファイル 642-4.jpg
こんな感じ。ドイツ感溢れる店内です。例によってメイド服を来たおば…おねーさんだった人たちが給仕をしますが、何というか、基本的に、向こうの人って物凄くかったるそうに仕事しますよね。日本だけが異常なんでしょうか。間違いなくそうです。日本の過剰サービスっぷりは異常。
さて、出てきたビールとソーセージとよく分からない酢漬けのサラダ。
アップロードファイル 642-5.jpg
確かに、旨い。旨いんですが、皿いっぱいのソーセージは流石に辛い。申し訳ないと思いながら少し残す。
食後にはリンゴのタルトっぽいよく分からないデザートが出てきました。甘い!!!!!!!!無理!!!!!!!!!
ビールとソーセージ盛り合わせの後にこの甘さっ!!何考えてんだドイツ!!
あと、店の舞台では、何だかよく分からない演奏と出し物がなされていました。非常に微妙な感じで夕食をとり終え、今日のホテルにバスで向かいます。ちなみに完璧なまでにビジネスホテルちっくなホテルでした。何故かホテルの室内にテントウムシがいっぱい居ました。さらに、シャワーブースの排水不良で、すぐ水が貯まりました。直そうにも工具が無いのでフタも開かず。騙し騙しシャワーを浴び、就寝です。

そんな若干微妙なドイツ最終日。しかし翌29日からは、ついにオーストリア入りです。ザルツブルク観光モーツァルト生家です。テンションが上がらざるを得ません。おやすみなさい。