見分け方講座の第二弾を勝手に始めます。パフパフドンドン
さて先日の第一回でどのジャンプがどうなのか、大体ご理解を頂けたと思いますので、今回はもう少し踏み込んでみましょう。
つってもそんなにマニアックにはなりません。軽く読んでください。
今回のお題は「コンビネーションジャンプ」についてです。
まぁ要するに「連続ジャンプ」ですね。
単発のジャンプよりも、連続で飛ぶコンビネーションは派手ですし、
フィギュアの一番の見せ場と言えるでしょう。
その見せ場で何が飛ばれているかサパーリ分からないというのは
アレですし、見分け方をば。
といっても、実は見分け方なんて大したものではありません。
コンビネーションで飛ばれるジャンプは極めて限られているのです。
謎を解く鍵は、先日の各ジャンプの紹介の中にあります。
さて「連続」ジャンプですから、一回目のジャンプの着氷後、
直ちに飛ばなければなりません。
即ち、一回目のジャンプの着氷足がそのまま軸になる、と言う事です。
ここで、先日のジャンプ説明の「着氷足」を見てみましょう。
面白い事に、全てのジャンプが「右足」で着氷する事になっています。まぁこれも理屈を考えれば自明です。
というのも、想像していただきたいのですが、反時計回りで高速回転するジャンプで着氷するには右足が自然です(左足をつけば思い切り右に体がふられますよね。
それじゃ不自然極まりない)右足の一番安定する場所、
つまりつま先から着氷し、またジャンプの勢いから自然に反時計回りの方向に体は進みますので、その流れのまま「右足アウトエッジ」に乗ることになります。
さて、ではその「右足アウトエッジ」で飛ぶジャンプは?
実は6種類のジャンプの中で、二つしかないのです。即ちトウループとループです。
というわけで、コンビネーションジャンプの2回目3回目は確実にこの二つのうちのどちらかなのです。両足で飛べばトウループ、片足ならループ。こんなに分かり易いものはありません。
さて、ここからはもう一段階進みます。ちょいマニアック。
上記のようにコンビネーションジャンプには選択肢がありません。バリエーションを増やせないということは、他の選手と差別化できない、
つまり勝てないということになります。
では、他に手がないのか。ございます。コンビネーションジャンプとは
趣を異とする「ジャンプシーケンス」です。これは一回目のジャンプと二回目のジャンプの間に一回転以下のターンを入れ足をチェンジする、というものです。
つまり「一回目のジャンプを右足着氷」→「ターンして左足」→「二回目のジャンプ」
と言う流れです。こうすればループ系以外のジャンプも飛べます。
多くの女性選手が2アクセル→ターン→2サルコウなんかを飛んでますね。因みにプルシェンコはソルトレイクで3アクセル→ターン→3フリップを飛んでました。
最高難度のシーケンスです。化け物です。外人のアナウンサーが
「unbelievable combination!!」
と絶叫してましたが、コンビネーションではありません。シーケンスです。残念。
もう一つ。上記で自然な着氷は右足だ、と書きましたが、実は無理矢理左足で降りるのもあります。その名もワンフットアクセル。左足で踏み切り左足で降りるからワンフットです。捻りもクソもない。つまり3ワンフットアクセル→3フリップが可能なわけですがそんなジャンプ見たことありません。プルシェンコあたりにやってもらいたい。
とマニアックな話は適当に流していただいて、おさらい。
「コンビネーションジャンプの2回目及び3回目は絶対にトウループかループ」
一般的に二回目がトウループ三回目がループです。
つまり、解説者が「トリプルルッツ、ダブルトウループ、ダブルループです」とかシタリ顔で言ってても、実は全っく難しいことを言っているわけではないんですぜダンナ!!
ということで、ジャンプ見分け方講座第二弾は幕。