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写真紀行後編

毎年、私は桜の時期に琵琶湖を一周する習慣があります。今年はしかし、琵琶湖畔の桜が満開の週末、クソ忌々しいことに仕事が入り、翌週の旅になりました。しかも土曜は曇り、日曜は雨という最悪のコンディション。
いつもは安ビジネスホテルに泊まるんですが、今後こういうプチ旅行も暫くはできないでしょうから、今年は美味しいものでも食べようと、長浜の黒壁スクエア近くにある料理旅館に泊まることにしました。
土曜、昼前に出発し、名神京都東から湖西道路を北上。適当なところで湖岸道路に入り、例年のように琵琶湖大橋北のアニバーサリーレストランPregoで昼食。ここは安いのに本当に美味いです。さてこのあたりから湖西地域はいい塩梅の田舎っぷりが出てきて大変情緒があり、さらに湖岸道路にはこれでもかというくらい延々と桜並木が続くわけですが、冒頭に書いた通り、今年は極めて残念ながらほとんど散ってしまっていて大変涙目でした。
例によって余呉湖にも訪れ、何とか桜は残っていましたが満開とはいかず。しかも曇天で肌寒く長居する気には到底なれず。
適当に桜を写真に収めたり、前に上げたようにカレラ号をライカで撮って喜んだりしながら適当に切り上げ、今回の旅の大きな目的である料理旅館へと向かいます。
向かった先は、JR長浜駅近くの千茂登(ちもと)という宿。相当古い木造の建物で大変情緒があります。
ご飯の前にお風呂に入り、浴衣に着替えて、さぁご飯です。
鮎の塩焼き、鰻の蒲焼に、近江牛のしゃぶしゃぶと。これが不味いわけがない。大変おいしゅうございました。最近鰻は養殖用の稚魚が全く取れないとかで値段が暴騰してまして。いつも私が食べてる会社近くの鰻屋の値段も物凄いことになってまして、おいそれと戴けない高級食になっていますが、まぁ久々の鰻は大変美味しかったです。
存分に食べ、多少飲んで翌日が奇跡的に晴れることを祈りながら就寝。
翌朝。もちろん奇跡なんか起こるはずもなくしっかりとした雨。
諦めて美味しい朝ごはんを戴きます。しかしなんで旅館で食べる朝ごはんってあんなに美味しいんでしょうかね。
この謎が解ければ新しいトリビアになると思いますがいかがでしょうかね。
トリビアの泉って何年前でしたっけ?放送開始は約10年前?んなアホな。嘘だと言ってよ緒川たまき。
アップロードファイル 647-1.jpg
部屋に生けてあったお花。ツァイスのこの立体感と発色は素晴らしいですね。
さて天気は諦めて、長浜を散策です。雨なのでレンズ交換は避けたいので、ここはツァイス一本で勝負しましょう。
長浜駅から東は情緒あふれる街並みが残ってまして。特に黒壁スクエアと呼ばれる一角は素晴らしいです。本当は、こういう街並みが雨に塗れると非常に味があるのですが、残念ながらというべきか、滋賀的に著名な観光スポットですので人が大変多く街並みを撮るのは難しかったです。諦めて、ガラス工芸のお店や工房、博物館なんかを巡ることに。
アップロードファイル 647-2.jpg
工房兼販売店でみつけたガラスのうさぎ。ツァイスは開放で撮るのも素晴らしいですが、このようにほんの少し絞ると素晴らしいシャープさとボケの両立を果たしてくれます。
アップロードファイル 647-3.jpg
何故か撮影自由だった博物館にて。目の前の展示品を前ボケに使い且つ展示品のガラスケースの映り込みなんかを色々混ぜた訳のわからない一枚。映り込みって、私すごく好きでして。でも中々難しいですね。何がしたいのかさっぱり分からんことになりかねません。
アップロードファイル 647-4.jpg
同じく博物館の見事な中庭。これは雨に塗れて大正解ですね。極めていい味がありました。開放から少し絞って立体感を狙いつつローキーで味を強調。見事にいい色を出してくれます。
アップロードファイル 647-5.jpg
ふと目線を落としたところにあった使いこまれた下駄ばき。面白かったので撮ってみましたがこれは、ツァイスではなく、ライカで撮りたかったですね。こういう被写体は絶対にライカがあいます。残念。でも面白い写真で気に入ってます。

という感じで好き放題撮りちらかし、長浜を後にし湖岸道を南下、帰路に就いた次第です。
桜は大変残念でしたが、食い倒れツアーはそこそこ満足しました。来年も行きたいけど、流石に無理か。
しかし6月に入って4月の旅の話とは一体どういう了見だ。申し訳ありません。
この後、Canonが誇る最強の望遠ズームレンズEF70-200mmF2.8L IS2を買って試し撮…否。嫁のために瑠璃渓に行ったり、淡路島一周したりしました。
その辺の話はまた今度。近いうちに。たぶん。いえ必ず。

大変

ご無沙汰しております。みなさんお変わりないですか。私は平常運転です。
さてこのままいくと旅日記は未完に終わる予感がしなくもないですが、例によってまた別の話。嫁の懐妊が発覚し、更に安定期に入ったのを機に、やはり今のうちに子供が生まれたら行けない所に行っておこうという機運が高まり、最近は色々なところに行ってます。おかげでここが全く更新できてません。
さて旅行といえば、例のドイツオーストリア旅行ですが、その時に私が痛感したのは、自分の写真の腕の不味さでした。
2000枚近く撮って、帰って見返した時に、すべての写真が気に入らない。すべて何かしら不味い点があります。写真って、基本的に「引き算」なんですね。自分が写したい物、心を動かされた物を抽出し、他は捨てる。これが全く出来ていません。とりあえず全景を漠然と写す。高倍率の便利ズームにかまけた初心者中の初心者的過ちを見事に犯しています。
打開策は?これはもう簡単。ズームレンズを捨てて、画角が変わらない単焦点レンズを使い強制的に引き算をする。これに尽きます。
さて、カメラの基本的な画角のレンズに50mmレンズという物があります。「標準レンズ」と呼ばれるものがそれ。何故50mmレンズを「標準レンズ」と呼ぶかには諸説ありまして、ライカが標準仕様として50mmレンズを着けていたからってのが有力ですが、それはさて置きいずれにしても。どんな写真家も50mmってのは絶対に通り、そして抑えているレンズです。
さてしかし、画角の話をするならば、私のカメラの規格はフルサイズ(ライカ判)ではありませんから、本来の標準レンズの画角より狭い部分しか映りません。言い換えると、少し望遠になります。ですが、引き算をするならば、画角は狭いに越したことはありません。嫌でも応でも、狭い範囲しか写らないのですから、より対象を明確に写せます。
とういうわけで、あの旅行から帰った私は、カールツァイスのプラナー50mmをアマゾンで購入し、まぁ色々撮り、そうは言っても、明るい標準ズームはやっぱり要るよなということで、舌の根も乾かぬうちにCanonの大三元標準ズームレンズを購入し、更に、木村伊兵衛やブレッソンに傾倒したため、ライカレンズが欲しくなりズミクロンの50mmを買ったりと。
まぁ絵に描いたようなレンズ沼にはまり込んだわけでして。
そんなこんなで、最近は行く先々に、多数のレンズをレンズバッグに仕舞い込み、訪れるようになったわけです。
さて、ようやく冒頭の振りに戻るわけですが。
では、ここをほったらかして何処に行ってたのか。
写真のアップ上限がありますので、割愛して。
万博記念公園に梅を見に行ったり、宇治上神社で戌の日の祝いをして小料理屋でご飯を食べたり桜を見に、恒例の琵琶湖一周をしてみたりと、そんな感じでした。
アップロードファイル 646-1.jpg
小料理屋の小鉢。ツァイスを少し絞って。料理を美味しそうに撮るってほんと難しいです。もう少しハイキーの方がよかったかも。
アップロードファイル 646-2.jpg
京阪宇治駅近くの桜の木の幹から咲いていた一輪の桜。こちらはCanonのズームをローキーで。
アップロードファイル 646-3.jpg
会社近くの桜を開放で立体的に。これもCanon。
アップロードファイル 646-4.jpg
幹に咲いていた桜を、前ボケと後ろボケを使って。三度Canonで。
アップロードファイル 646-5.jpg
琵琶湖一周の時の余呉湖にて。ライカのエルマリート180mmを使って圧縮。ライカレンズでポルシェを撮る。
いいですね。ロマンがあります。一般人にはさっぱり分からないロマン。

ということで、5枚になりましたので後編に続きます。