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このところ

ここを更新する時は、写真ツアーの話ばかりで申し訳ないのですが
今回も例の如く、いつものメンバー(今回はhaseさんのお兄さんも)で京都紅葉ツアーに行ってきました。京都は出町柳で集合した我々は、進路を北に取り、阿弥陀寺に向かいます。そうだ 京都、いこう。

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Planar 1.4/50 F8
改めて感じるPlanarの絞った時の解像度の高さ。
ここから少し山道を登りますが、その道すがら

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Distagon 1.4/35 F1.4
差し込む日の光を受けて輝く雫。50mmでは長いし28mmでは間延びする。
35mmで撮る必然性が珍しく感じられる一枚。
D1.4/35の唯一の欠点であるド派手なパープルフリンジも、ある意味、味。

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Distagon 1.4/35 F1.6
紅葉写真ステレオタイプその1。しかしこういう湿り気のある物にはZeissはどんぴしゃです。

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Distagon 1.4/35 F1.4
何故わざわざこういう建て方をしたのか甚だ謎な建物。
この写真は19mmで撮って挫折し、35mmに変えてからも絞りを色々試すもパッとせず、結局開放バカに落ち着くというオチ。

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Distagon 1.4/35 F1.4
紅葉写真ステレオタイプその2。しかしこういう湿り気のある(ry

というわけで、5枚になりましたので、後半へ続きます。

物凄い勢いで

月日が過ぎ去り気が付けば10月ですねこんちわ。
二十四節季的に言えば霜降です。霜どころか台風が迫ってますが、暦の上ではそんな感じらしいです。さてしかし、ネタがありません。
個人的には10月から部署が変わったくらいでしょうか。子供は順調の大きくなって最近パタパタと歩き始めました。それに意思表示が強烈です。誰に似たんだか。
あと秋と言えば物欲の秋。IYHの秋とも言いますが、最近、世の中のごく一部を騒がせたものとして、ソニーから、フルサイズミラーレスα7、α7Rが発表されました。
普通の人にはさっぱり意味不明でしょうが、レンズ交換式カメラのなかでも、とにかくコンパクトにまとめたのが「ミラーレス」と呼ばれるカメラです。何故「ミラーレス」と呼ばれるかは長くなりますので割愛。
ただこれまでは、そのコンパクトさゆえに、デジタルカメラの命とも言える画像センサーが小さいものばかりでした。
そこに今回(ミラーレスとしてはライカを除いて)世界初のフルサイズセンサーを搭載したわけです!
これが騒がずにいられるか!!
…ダメだ。どんなに簡単に書いても、普通の人には何が凄いのか全く伝わりませんね。諦めます。すいません。
さて今回のα7ですが、無印はおくとして、Rは、これ要するにD800Eのセンサーなんでしょうか?
見れば見るほどD800Eのそれなんですが。
また周辺部の受光にも気を使ってるみたいですから、私のようにSTFを除くミノルタレンズに興味が無くライカMマウント系オールドレンズとCanonEFマウント系の諸々を使いまわす事にしか興味の無い人間にとって
Rは見逃すことが出来ないカメラと言えます。
まぁこれから人柱の方々のレビューを待って、考えましょう。
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しっかし、この姿とロゴはどうにかならんかな。NEXはかっこよかったのに。てかそもそも「α7」って名前も、ミノルタの人たちからしたら(ry

野望

誰しも一つくらい持ってると思いますが(?)
私のささやかな野望。

五山の送り火の大の字の右斜め上に篝火を焚いて「犬文字」にしたい。

どっかの馬鹿な大学生とかやってくんないかなぁ

貴船ブルジョワ見学ツアーその2

さて、余りの人だかりに嫌気がさして奥社を目指すことにした我々。
道すがら適当に撮ります。

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Summarit 50mm
定番の番傘シリーズ。今回は人も入れてみました。

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Summarit 50mm
オシャレカフェを見つけましたので撮ってみる。よくよく見てみるとただのお品書きですねw

さて本来であれば、奥社に着いた辺りで撮った写真がここに来るわけですが、ロクなのが撮れなかったので割愛します。てかそもそも今回は常にも増してマシなのが無(ry

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Summarit 50mm
このように川床では天井から提燈をぶら下げているわけで、実際はなんともいい感じの雰囲気なのですが、なかなかそれを写真にできず苦労しました。これとて微妙極まりないですがね。

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Summarit 50mm
ちょうどいいタイミングで、いい感じに人の流れが切れたので撮った一枚。旅館の石垣と土塀、紅葉にぶら下がる年季の入った照明とその奥に川床。でも少し詰め込みすぎか。

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Summarit 50mm
貴船神社の鳥居の榊。次回はもう少し人が少ない時に訪れたいものですね。

ということで灼熱地獄の中で撮りちらかした我々は、帰りは流石にバスに乗って貴船口まで戻り、電車を一本見送って座ってゆっくり出町柳に到着。京阪で淀屋橋まで向かって、惑星同盟主導で西梅田のヒルトンにあるニコ爺の巣窟…否、ニコンプラザに赴きます。しかし大阪におけるニコンの総本山に私のようなCanon、Leicaユーザーが入っても大丈夫なのでしょうか。殺されないまでも叩き出される覚悟で行きましたが大事には至らず。ちょうどイベントで来阪していた鉄道写真家の中井精也氏に会うことができ、一枚ご一緒させていただきました。
今回の撮影ツアーは、まともな写真が殆ど撮れませんでしたが、川床の料理と中井さんに会えたので満足です。

さてその後、今回のメインイベントである、haseさんのお兄さんと合流。海鮮系の居酒屋で飲みました。イカとカツオ、特にカツオが大変美味。それはさておき流石にプロ級の腕のある人が言うことは示唆に富みます。私も、無駄にレンズばかり集めるのではなく、一つの焦点距離を突き詰めてみましょう。
実際、今回挙げた写真もそうですし、これまでもそうなんですが、私が撮った写真で比較的マシなのは殆ど悉く50mmなんですね。(まぁM8の場合だと換算で65mmになりますが)
SummaritとSummicron-R、そしてPlanar。これで暫く勝負することにしましょう。

というわけで今回も大変面白かったです。次回は秋か年末年始か。まぁ秋の京都は今回以上に人で溢れかえるので考え物ですがw一回やってみるのもいいかもしれませんね。

ここ最近

長期休暇時の恒例行事となってきた感のある撮影ツアーですが、今回はこのクソ暑いのをなんとか避けるために、京都の避暑地たる貴船に行ってきましたこんちわ。
さて、私の今回のテーマは、やはりLeica M8の習得です。
レンズはSummaritの50mmと新たに実戦配備されたElmaritの28mm(第四世代)の2本で勝負。

朝の10時半。出町柳に集合した我々は、叡山電鉄で貴船に向かうわけですが、ここで違和感を覚えました。
…改札が人で溢れかえっています。
いや、私の考えでは、こんなクソ暑い中わざわざ京都の外れに観光にくる奇特な人間はそうはいないはずだったのですが、全く当てが外れました。まるで通勤電車のような混雑の叡山電鉄に揺られ貴船口に到着。
殆どの人間がバスに向かいますが、我々は漢気溢れる徒歩を選択。川沿いに歩いて貴船神社を目指します。
やはり貴船は京都市内に比べれば涼しいですが、所詮相対的な話。暑いことには全く変わりありません。死にます。
約一時間くらいかけて、ようやく「貴船らしい」風景に遭遇します。

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Elmarit 28mm
川床ってやつですね。風流ですね。ブルジョワです。ちなみにこちらお値段は1万円「から」でした。
無論そんな金は払えませんのでスルーで上流に向かいます。
何とか安い川床はないかと暫く探していると、3000円という最安値を発見。そちらに入ります。
さて正直私は、中途半端な価格の川床の料理なんてものは、観光客相手の手抜きなんちゃって京料理にすぎないボッタクリのゴミ(言い過ぎ)だと思い込んでいたのですが、箸をつけて驚きました。
ちゃんとしたお料理です。大変美味でした。特に生きた鮎をその場で串を通して塩焼きにしたのは絶品でしたね。ビールが中ビン1本900円と川床価格でしたが大変満足しました。

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Summarit 50mm
お料理を頂いた川床。ほんとは浴衣の女性が通ってくれればよかったんですがw

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Summarit 50mm
ヒメジオン?ハルジオンとの区別がつきません。ジオンかジョンかも分かりません。後ろにうっすら川が見えますが、ぼかしすぎました。開いて撮ればいいってもんじゃありませんね。

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Summarit 50mm
こちらもお高そうな川床。ブルジョワ臭がします。

本来であれば、当然、貴船神社にお参りをしたかったのですが、何かの祭りかと思うほど人で溢れかえってましたので
諦めて奥社を目指すことに。

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Summarit 50mm
貴船神社境内の休憩所。テーマは「灼熱」w
左のおじさんの魂の抜けっぷりに惹かれました。

というわけで、5枚になりましたのでその2に続きます。

生涯最大の

衝動買いLeica M8と還暦間近の大口径レンズSummarit 50mm F1.5が果たしてどれほどのか。
前回に引き続きそんなお話です。
まずLeica M8
ライカが2006年に発売した、Mの名を継ぐ初のデジタルカメラです。2006年当時としては高性能だったのかもしれませんが、今となってはもう骨董品のレベル。1000万画素しかないCCD(!)高感度耐性皆無、完全マニュアルフォーカス。赤外線カットフィルタを薄くしすぎたために発生するマゼンタ被り。それを防止するためにIRフィルターをつけると今度は35mm以下の広角で周辺部がシアンシフト。欠点を挙げればきりがありません。もうゴミですねゴミ。

しかし。

実物を目の前にして、そして手にしたら、もう。

カメラ本体重量545gしかない軽量カメラのはずなのに、860gの5D3よりよっぽど重く感じます。
質感、というのでしょうか。感触が違う。作り込みが違う。金のかけ方が違う。例えて言うなら、国産車とドイツ車の違いです。日本のオケと昔のベルリンフィルの違いと例えても可。
よく分からない例え話は置くとして。
では、実際、撮ってみてどうなのか。
雨上がりの箕面の大滝に行って初撮影に臨みましたが

…難しいです。

私は、一応ではありますが、一眼レフに関しては最低限の使い方は分かっていると思ってますがレンジファインダー、というか、M型ライカは難しい。
ただし、面白い。極めて面白いです。
本当に「自分で撮っている」という実感があります。

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物凄くありがちな写真。Summaritの開放です。等倍で見ると実にいい感じのふんわりした描写。若いリア充のなんかもう死ねばいい感じが実にいい感じに。

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たしかF2.8で撮ったもの。雨に濡れた紫陽花を主題にしたかったのですが、後ろの橋と滝の存在が少し強すぎたか。難しい。

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滝と紅葉。F5.6で撮影。今回の試写で最も驚いた写真。
これが本当に60年前のレンズなのか?この解像感と繊細さは一体?
今までこの種の描写はSummicron-R50mmが至高と信じてきましたがこれはそれを上回ります。それともローパスレスってだけでこうなるものなのか??

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一段絞ってF2で。且つどこまで粘れるかシャッタースピード相当長めで実験。グルグルボケもF2のそれなら許せる範囲内ですね。

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これも開放で。絵に描いたようなオールドライカ大口径開放の描写。そうですこれが欲しかったんです。
しかし、気持ち、長い。フルサイズが欲しくて仕方なくなる一枚。

というわけで、M8とSummarit50mm。面白いですね。
開放付近の柔らかくも癖のある描写と、絞った時の恐るべき性能。極端なまでに相反するキャラクターが同居する素晴らしいレンズです。これは使い甲斐がありますね。

…本来の画角で使いたくて仕方ないですが、それは、それだけは言わないでおきましょう。

ありのまま

今起こった事を話すぜ
おれはNEX6と7の相場を調べようと梅田に行ったと思ったら

LEICA M8を買っていた。

何を言っているのかわからねーと思うが
俺も何をしているのかわからなかった(ry

というわけで、あまりにも唐突な話ですので、若干の説明が要るかと思います。

まず、先日も書きましたように、私はライカのM3が欲しいわけです。
しかし、これがなかなか良いものに出会えません。そりゃそうですよね。最初期の外観美麗な物などそうは出てきません。
また、お金の問題もあります。市販或いは某オークションで捌かれてるM3は、ろくな状態のものではありませんから、買ってもオーバーホールが必要です。
オークションで外観が綺麗な物の相場は10-12万。オーバーホールは7、8万が相場。要するに20万くらいは必要です。更に。
M3はフィルムカメラです。フィルムも要れば現像代もかかる。更に更にフィルムをデジタルデータに変換するためのフィルムスキャナも要ります。金がかかって仕方がない。百歩とまではいかず、五十歩くらい譲って金の問題はいいにしても、出物がないのはどーしようもない。

そんなこんなしているうちに。

私はM3より先に、M3で使うことを心に決めていたレンズの出物に遭遇します。

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Summarit 50mm F1.5 M

1949年にライツが自社で生み出した初の大口径標準レンズです。Summiluxの始祖ですね。
このレンズは、その図抜けた明るさもさることながら、とにかくその造形が美しい。素材、設計、製造どこにも妥協がありません。特に15枚にも及ぶ絞り羽の素晴らしさ。

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波動砲の発射口かなにかか?
まぁとにかく美しいレンズです。で、ヤフオクで落として実物を手にしたのですが。確かに外観は素晴らしく美しい。シリアルナンバーからすると1956年製ですが、新品と言われても信じてしまうくらいのレベル。ただ、どうも後玉周辺に汚れがある。今更出品者と喧嘩するのも
鬱陶しいので、その筋で有名な山崎光学写真レンズ研究所に送致。研磨と再コーティングをして頂きました。
これがもう。
流石は山崎磨きと謳われる業。外観に続き光学系も新品レベルです。

と、事ここに至れば、ねぇ

取り敢えず、M3は気長に待つとしても、このレンズを使うボディが要る。となれば、最近流行ってるミラーレスカメラ。中でも、液晶ながらファインダーを備えたNEX-6か7が一番マシか。
そう思って、実物をキタムラなどで触ってみた訳ですが、やっぱりどうにも玩具っぽい。あとフルサイズに慣れた身にはAPS-Cの画角がどうにもこうにも納得がいかない。またファインダーはやっぱり光学じゃないと気に入らない。更に、NEX-7は秋には次期モデルが出るとの噂。待てません。仮に待ったとして初売りは10万以上はするでしょう。
10万の金をAPS-Cにかけるのか。更にレイクォールのマウントアダプターは2万しますから…

……てか、最近ヤフオク見てると、M8って20万が相場だよね?

まがいものに10万以上かけるなら、例え空冷…じゃない。フィルムじゃなくてもM8はれっきとしたM型ライカ。996を認めない私的には、M8も微妙っちゃ微妙ですが、それでもNEXにアダプターかまして使うくらいなら本物使った方がいいかも。でもレンズならまだしも、カメラ本体をヤフオクで買う蛮勇は持ち合わせてないし…

などと思いながら、まぁNEXの値段でも見に行くかと、梅田に行ったらあなた。

何故かどういうわけか、無茶苦茶美しいM8が、ヤフオク相場程度の価格で……

…この辺りからは記憶が定かではありません。

気付いたら、私の手元にはM8が。

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今月これから、このM8がもう一台買える位の子供の学資保険の払い込みも控えているというのに私は一体何をしているのでしょうか。
IYHerとしては鑑かもしれませんが、人の子の親としてはどうなのでしょうか。
結論が出ないままではありますが、長くなりましたので、M8の使用感や実例などはまた今度。

嵐山写真紀行その2

引き続き嵐山の代名詞の一つ、常寂光寺に到着します。

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Distagon T*1.4/35
気を取り直して再び35mmに挑戦。テーマは新緑。主題と背景と光のバランスとコントロール。難しいですね。
D1.4/35は、Zeiss史上初の非球面レンズを用いた新設計、且つ35mmという広角のくせにボケも美しく、表現も繊細で実にZeissらしい絵が撮れましたので良しとします。
その後小倉山に登り、疲れ果てつつも引き続きの撮影ポイント楽柿舎に到着。芭蕉の弟子で元禄期の俳人、向井去来の遺跡。俳句界の聖地のようなものらしいですが、廃人であっても俳人ではない私にはよくわかりません。よくわかりませんが、設えは素晴らしいです。

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Planar T*1.4/50
例によって35mmの難しさに困り果て50mmに逃げたわけですが、イメージとしては、聖マタイの召命。或いはレンブラントライトとも言う。更に有体に言えば、斜光の活用ですね。始めからそう言え。
この辺でもう空腹度合いが耐え難いものになってきましたので、遅めの昼食を取り、祇王寺に向かいます。

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Planar T*1.4/50
素晴らしい庭。しかし私はこの時ISO100で固定していた為、シャッタースピードが1/6まで落ちてました。流石に1/6は止められません。完全な手ブレの失敗写真ですが、まぁもう仕方ありません。

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Planar T*1.4/50
祇王寺近くにあったオシャレカフェ。もちろんヤロー3人で入るわけにはいきませんのでスルー
その後も根性の徒歩ツアーを続け、大覚寺大沢池に向かいます。

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Planar T*1.4/50
モノクロは甘え。
京都の名所旧跡は時代劇でよく使われますが、この大沢池は太秦に近いのもあるのでしょうか。一周回るとどこかで見たことのある場所が結構見つかり時代劇版聖地巡礼にもなり面白いですね。

というわけで、嵐山を怒涛のように駆け巡り、その後河原町に戻って飲みました。翌日が仕事だった私は当初殆ど飲むつもりは無かったのですが、興が乗った勢いで結局4時間近く。一体何杯の焼酎ロックを飲んだのか記憶にありません。翌日二日酔いだったことは確かです。
また今回も400枚近く撮りましたが、結局、私は50mmでしかまともに撮れませんでした。35mmも何枚かマシなのはありましたが、それとて、35mmでなければ撮れないわけではない物ばかり。
あと、先行でhaseさんがアップされたのを見て今回も絶望しましたね。
なんすかあのタクシー写真。まさかこう撮るかと。
完全に被ったのもありますが、私はこれ以外アップするに足るのがなかったので開き直って載せますw
今回も釣果(?)はサッパリでしたが、大変面白かったです。また夏、是非行きましょう。それまでにもう少し35mmを使えるようになりたいものです。50mm、85mmも甘えのようですのでw

これまでの

流れから言うと、ここでLeicaのM3を買った話が出てきそうなものですが残念ながらと言うべきか、さっぱり良い品に出会うことが出来ず、気長に邂逅を待つ日々です。
さて、話は変わって先日4月の29日にhaseさんからお誘いを受け、惑星同盟と共に嵐山に行ってきました。

今回のテーマは、Distagon T*1.4/35の性能評価試験と「撮る前に明確なイメージを持って撮る」ことです。

阪急桂駅に集合し、嵐山下車。そのまま桂川を少し歩くと見えてくるのは嵐山の代名詞

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Distagon T*1.4/35
渡月橋です。
もうどうしようもないくらい何の捻りもないただの記録写真。ただ、解像度は流石です。等倍で見ると橋の上の人々は勿論、橋の下から覗く対岸のボート乗り場まで判別できる有様。
さて橋を渡って上流に進むと、そこには様々な京料理のお店が連なります。観光地価格のボッt…否、良いお値段。

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Distagon T*1.4/35
お茶屋さんの軒先でよく見られる番傘を撮る際の定番の構図を何故か開放で撮影。松の枝の影が模様のように。
流石はD1.4/35。開放でもピントの山は途轍もなくシャープ。
しかしこの辺りで35mmという画角の広さに限界を感じた私は50mmにシフトします。

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Summicron-R 50mmF2
所謂、嵐山の竹林、の竹箒のような生垣に差し込んだ光。本当にオールドライカはドイツ製の癖に日本の侘び寂びを解す不思議レンズです。
トロッコ列車の嵐山駅を過ぎると、そこに名も知れぬ池を発見。

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Planar T*1.4/50
自然に群生するフジと、つつじ。
藤棚ではない自然な姿でここまで群生しているのは初めて見ました。特に捻りは有りませんが、綺麗だったので良しとします。
つつじの方は、希望としてはスポットライト的に光が欲しかったのですが、残念ながら木陰になってましてどうにもならず。ならばいっそと、開き直りの露出マイナス補正で浮かび上がるような写真にしたかったのですが……やはり光が欲しかった。

というわけで5枚に達しましたので、つづきます。

M型ライカとポルシェ911の相似性

もうタイトルからして絶望的なまでに一般人を無視した代物ですがどうしたものでしょうか。まぁ続けましょう。
先日の、何故M型ライカが私の心を掴むのか?という問いの答えが正にそれなわけですが、では具体的にどう似ているのか。

まずライカの略歴から。
そもそも、手に取って簡便に撮影ができる、我々が想起する所謂「カメラ」の基礎を築いたのがライツ社製のカメラ、即ち「ライカ」でした。
それまでの巨大だった撮影機材から、映画用の35mmフィルムを転用し、ピント合わせに距離計(レンジファインダー)を搭載した小型なカメラを実用レベルにまで昇華させたのが、オスカー・バルナックという天才技術者です。第一次大戦より前のお話。
バルナックが基礎を築いたカメラ、俗に言う「バルナック・ライカ」は改良を重ね、その圧倒的な性能と先進性で世界を席巻します。
例えばキヤノンもニコンもそれをパクったカメラ、コピーライカを作りました。戦前から、ライカは世界中のカメラの指標だったわけです。
このようにライカは卓越した技術と不動の名声を有したわけですが、しかし、バルナック・ライカはまだ完璧なカメラではありませんでした。色々な問題を抱えていたわけです。それら問題点の説明をしていくとマニアックになりますので一旦おきまして。
終戦より約10年経った、1954年。
ライツ社は、新型のカメラを発表します。

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「M3」

と呼ばれるそのカメラは、それまでのバルナック・ライカが抱えていた(或いはコピーライカたる世界中のカメラが抱えていた)あらゆる問題を、全て、完璧に解決した圧倒的な、奇跡のようなカメラでした。
その余りの完成度の高さゆえ世界中のカメラメーカーは、もはやコピーを作ることすら諦める。それほどのレベルだったわけです。
ライカはM3によって頂点を極めたわけですが、しかしこれが悲劇につながります。
ライカと同じ道を進むことを諦めた世界中のカメラメーカーは、もう一つの進化の道に賭けることにしました。ライカが極めた「レンジファインダー式カメラ」ではない、もう一つの可能性「一眼レフカメラ」です。当時問題だらけだった一眼レフの開発に、全てのカメラメーカーが参集し、一気にその開発を進めていきます。
一方ライカは、頂点を極めてしまったがために、その後の展開に行き詰ります。廉価版のM2、M1、後継機のM4、更に時代は下って1971年のM5。この年代になると、カメラに様々な電子制御技術が盛り込まれ始めます。
そうなると俄然強いのが日本です。ニコン、キヤノンが熟成と先進性と低価格とを兼ね備えた一眼レフを引っさげ、世界を席巻し始めます。
その一方、大量生産化と低コスト化など全く図れず、近距離や望遠域の撮影に致命的な欠点を持ち、ようやく露出計を内蔵できた程度のレンジファインダー型カメラ、M型ライカは、もはやカメラ世界の本流から、完全に逸脱し立ち遅れた存在になります。
勿論、ライカも「一眼レフ」を開発しなかった訳ではありません。
1964年以降「ライカフレックス」の名で作り出した「R型」と呼ばれる一眼レフシリーズを生み出しますが、世界はライカに、一眼レフなど望みません。
数多くの巨匠と呼ばれるカメラマン達が、M型ライカで撮影された写真の数々が、それに付随する数多の伝説が、いつしか神話となり、またブランドとなり、結果呪縛となっていきます。
ライカは「レンジファインダー」であること、そして「M3のデザインから外れないカタチ」であること。
この制約が、ライカを縛り続けることになります。
1974年には、経営が行き詰りライツ社の株は創業者ライツ一族の手を離れ、1984年のM6、2002年のM7でフィルムカメラのM型ライカは終焉を迎えます。
しかし現在、2006年のM8で遂にデジタルカメラに移行したのち、ライカは、むしろその呪縛を正の側面「ブランド」として利用喧伝し、M型ライカの「カタチ」と、唯一無二の「レンジファインダー」、そして何より営々と積み重ねた「ライカ神話」を最大の武器にして2009年のM9、そして今年2013年「ライカM」と成功に結び付けていくわけです。

…さて、このように、ごくごく簡単にライカの歴史をほんの少しだけ紐解くと、如何でしょう。

もう誰の目にも(?)明らかですが、この推移は、驚くほどにポルシェ911のそれと酷似します。

傑出した天才技術者によって生み出された画期的なスポーツーカーポルシェ356。更にその356を超越した当時としては奇跡のような車911。レースシーンでの数多の伝説、神話化された常勝のストーリー。
RRという致命的な欠陥レイアウトを、誕生当時からすでに古臭かった空冷エンジンを、ただひたすら磨き上げて高め続け、いつしか他の何人も到達しえない前人未到の境地にまで辿り着く。
しかし時代の趨勢には勝てず経営は躓き、FRへの転身もままならず全てを失いかけるも、それまで培った「ブランド」を、半ば狡猾に利用し、変質しつつもこの21世紀の現代に至ってなお世界最高で有り続ける―

フィルム時代のM型ライカと、空冷911
デジタルM型ライカと、水冷911

同じドイツという国だからでしょうか。
ライカというカメラを知れば知るほど、私はポルシェとの相関性を強く感じます。

そして、空冷原理主義者にしてRR過激派の私としては、デジタルライカではなく、フィルムのM型。それも、電子制御もコスト管理も、そんな一切の不純物を持たない、純粋な理想を形とした初期のプロダクツ
「M3」
さらにその中でも所謂最初期型70万番代。

私の心を掴んで離さないのは、これ以外に有りませんし、有り得ない。そういう次第です。

子供の話も

今後はしていくと言った舌の根も乾かぬうちに、またもカメラの話で申し訳ありません。
さて、最近。写真を撮っていて、疑問を感じることが多くなりました。
というのも、この写真は、果たして、誰が撮ったものなのでしょうか?
いや、別に哲学的な問答などでは全くありません。
私が今使っているカメラは、CanonのEOS 5D mark3という、プロも普通に使う素晴らしい性能のカメラです。レンズもそりゃ素晴らしい性能のレンズです。
このカメラはどんな悪条件だろうと意に介しません。一昔前ならNHKが本気出して挑むドキュメンタリーで使うような超高感度域だろうと完璧に、且つ余裕でフォローします。
また、撮影対象がどれだけ予測不能な動きで動き回ろうと、最上位機種譲りのオートフォーカスはその動きを追い続け見るに堪えないレベルのピンボケなんてのはまず発生しません。
また、例えばEF70-200mmF2.8L2の手振れ補正は、まるで見えない三脚かと思うくらい効きます。
5D3の超高感度耐性と鬼のようなAF性能と、Lレンズの手振れ補正を利用すれば、一昔前なら世界最高の技術を持ったプロカメラマンでも諦めるような暗所での撮影だとしても、それが余裕で可能となってしまいます。
私がやることと言えば、カメラを構え、構図を決め、ノイズが出ない程度にISO感度の上限だけ決めて、ピントはAFに任せ、露出もAEに任せ、気分次第でホワイトバランスと露出補正を適当に入れ、適当にシャッターを切る。
その程度です。
そんなカメラ任せ、レンズ任せの写真は、果たして、本当に私が撮ったと言えるのか??
私には、決定的に、写真に関する知識と何より腕が不足している。
そう思えてなりません。
ちゃんと写真を撮るには、まず知識を得て、一切の電子制御をキャンセルし、すべて自分の判断のもとで、自分の操作でカメラに向かわないといけない。基本を身に着けることなく、ただ安直に最新デジタルカメラに触れていると、私はカメラの本質を全く理解できないままでいることになる。そういう思いが募る一方です。
であれば、どうするか。
一番簡単なのは、AV(絞り優先AE=絞り値だけは任意で設定。シャッタースピードはカメラ任せ)でばかり撮っているのを改め、マニュアルで撮るというのが近道ですが、残念ながら、私は楽なものがあるとついついそれを選んでしまうダメ人間ですので、これは余り実用的ではありません。
また、そもそも、今のデジタルカメラのSDカード容量は16GBとか32GBが当たり前です。
それは要するに電池が切れるまで殆ど無限に撮れると思って間違いありません。これがよくない。とにかく1枚にかける意識が軽くなる。どうしてもそこが決定的な問題です。それを打開するには?

銀塩。フィルムカメラに行くしかありません。

更に、一切の電子制御が入らない完璧な機械式カメラ。

これらの条件を踏まえ、私の思考と志向と嗜好に合致するカメラは?

初期のM型のライカ。

最近、私の心を掴んで離さないのは、うちの赤子を除けば、まさしくそれなんです。
では何故、M型ライカが私の心を掴んだのか。

長くなりますので、続きはまた今度。

完全に

失念していましたが、先だっての3月19日で、ここ馬の餞は、えーっと何年だ。2001年からですから、まる12年を経過し13年目に突入しました。
いくらなんでも有り得ない長さですね。
しかし最近は月刊馬の餞が定着してきてますから偉そうなことは何も言えませんし、ここ一年はカメラの話しかしてません。まぁこの種のネタの著しい偏りは今に始まったことではなく、この12年のどの時期を振り返っても、一般受けする話は一切書いてきませんでしたから、本質的には何も変わらないとも言う。
さてそう言えば、ちょうど去年の創立記念日(?)の際に初めてその存在を明らかにした私の赤子も早いものでもう生後7ヶ月になりました。
寝返りが楽しいらしく、くるくるまわって遊んでます。
さてそんな赤子のために、チャイルドシートを購入しました。もちろん、レカロです。と言っても残念ながらレカロ内製ではなく、コンビのOEMです。本当であれば真レカロシートが欲しかったのですが何せデカい。カレラ号のもとからチャイルドシートのような極小後部座席の座面に対しては全く寸法が納まらないわけで、仕方なく、コンパクト設計のタイプにした次第。
しかし、乳幼児の時期から、空冷ポルシェにレカロのチャイルドシートで乗る赤子ってのはどうなんでしょう。
余り類例がないケースだと思われます。こいつがどんなダメ人間に育つか。非常に興味深いですね。
私はカレラ号を手放す気は毛頭ありませんので、いつかこの子がこの車に乗ってくれると嬉しいのですが。どうだろう、最短でもあと18年。カレラ号は38年落ちのクラシックカーですかそうですか。さすがに厳しそうですね。
…何と申しますか。
今まで、人生を好き勝手に生きてきた私ですが、やはり人の子の親になると、諸々の基準が少しずつ子供にシフトしてきました。
これまで、あえて子供の話題に触れないで来ましたが、今後はそういう話しも若干ながら織り交ぜて行きたいと思います。
何はともあれ13年目。今年もみなさん、よろしくお願いします。

ありのまま

今起こった事を話すぜ
おれはストロボの相場を調べようと梅田に行ったと思ったら
Distagon T*1.4/35mmを買っていた。
何を言っているのかわからねーと思うが 
俺も何をしているのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった… IYHだとかリボ払いだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

と言うわけで、今年初にして最後と思われるレンズ購入は上記の次第に相成りました。
haseさんすいません。ストロボは資金的に暫くお預けですw
参戦は私の腕では恐れ多いです、このレンズで広角の功夫を積みます。

さて、どうやってこのレンズを嫁バレせずに家に持ち帰るかな…

このエントリはいわゆる旧の人が書いてます

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to.canon


慶事に挨拶もせず申し訳ない。
ネタ考えてる間にタイミング逃してた。
結婚アンド第一子出産おめで㌧
from.旧

気がつけば

もう2月も終わろうとしてますこんちわ。流石に月刊のペースは守らないといけませんので何か書きます。さて何を書こうか。特にネタはありませんが、そうですね。
観光地なんかで集合写真を撮る際、道行く、人のよさそうな人にシャッター押してもらう、なんてのはよくある話です。今後私も家族でどこぞに行く際に、そのような状況になることは目に見えておりますが、しかしどうにも一眼レフというものは、おいそれと人に撮ってもらうわけには行きません。
てか、ドン引きされること請け合い。
ということで必要になるのは、三脚という文明の利器です。
まぁ私もカメラオタの端くれですので、当然、持っております立派な三脚。

アップロードファイル 662-1.jpg
ビールのおまけでついてたやつです。
……うん。まぁなんだ。これはどうにも使えそうにありません。
仕方ないので買うことにしました。しかし私は、三脚の知識がまるでありません。今更調べるのも面倒なので、惑星同盟が入り浸っているという梅田のカメラ屋さんでプロの助言に従おうと、先日行って参りました。
まず、私のカメラ器材Canonの5D3と最重量レンズ70-200とを伝え、今後も鳥を撮るつもりがないこと、安物を買っても遠回りするのが目に見えてるので、ちゃんとしたずっと使えるものが欲しいこと、あと軽いのが良いことを伝え
Manfrottoの055CXPRO4と、ハスキーの3D雲台を購入しました。

アップロードファイル 662-2.jpg
家にながら調べてみると、結構いい物らしいですね。こういうギャグに使うものではないようです。

アップロードファイル 662-3.jpg
最重量装備の場合。なんかこれだと本気の人だと誤解されそうです。

てか、Manfrottoってイタリアのメーカーなんですね。どうにも私はイタリア物は信じられないのですが、かといってGitzoもフランス製ですからね。ドイツ製の三脚ってないのでしょうか。まぁ今更いいや。

アップロードファイル 662-4.jpg
しかし、イタリアの三脚に、日本のカメラと、ドイツのレンズか。
これはもう、伊丹に行って、ボーイングを撮るしかありませんねw