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これまでの

流れから言うと、ここでLeicaのM3を買った話が出てきそうなものですが残念ながらと言うべきか、さっぱり良い品に出会うことが出来ず、気長に邂逅を待つ日々です。
さて、話は変わって先日4月の29日にhaseさんからお誘いを受け、惑星同盟と共に嵐山に行ってきました。

今回のテーマは、Distagon T*1.4/35の性能評価試験と「撮る前に明確なイメージを持って撮る」ことです。

阪急桂駅に集合し、嵐山下車。そのまま桂川を少し歩くと見えてくるのは嵐山の代名詞

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Distagon T*1.4/35
渡月橋です。
もうどうしようもないくらい何の捻りもないただの記録写真。ただ、解像度は流石です。等倍で見ると橋の上の人々は勿論、橋の下から覗く対岸のボート乗り場まで判別できる有様。
さて橋を渡って上流に進むと、そこには様々な京料理のお店が連なります。観光地価格のボッt…否、良いお値段。

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Distagon T*1.4/35
お茶屋さんの軒先でよく見られる番傘を撮る際の定番の構図を何故か開放で撮影。松の枝の影が模様のように。
流石はD1.4/35。開放でもピントの山は途轍もなくシャープ。
しかしこの辺りで35mmという画角の広さに限界を感じた私は50mmにシフトします。

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Summicron-R 50mmF2
所謂、嵐山の竹林、の竹箒のような生垣に差し込んだ光。本当にオールドライカはドイツ製の癖に日本の侘び寂びを解す不思議レンズです。
トロッコ列車の嵐山駅を過ぎると、そこに名も知れぬ池を発見。

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Planar T*1.4/50
自然に群生するフジと、つつじ。
藤棚ではない自然な姿でここまで群生しているのは初めて見ました。特に捻りは有りませんが、綺麗だったので良しとします。
つつじの方は、希望としてはスポットライト的に光が欲しかったのですが、残念ながら木陰になってましてどうにもならず。ならばいっそと、開き直りの露出マイナス補正で浮かび上がるような写真にしたかったのですが……やはり光が欲しかった。

というわけで5枚に達しましたので、つづきます。

M型ライカとポルシェ911の相似性

もうタイトルからして絶望的なまでに一般人を無視した代物ですがどうしたものでしょうか。まぁ続けましょう。
先日の、何故M型ライカが私の心を掴むのか?という問いの答えが正にそれなわけですが、では具体的にどう似ているのか。

まずライカの略歴から。
そもそも、手に取って簡便に撮影ができる、我々が想起する所謂「カメラ」の基礎を築いたのがライツ社製のカメラ、即ち「ライカ」でした。
それまでの巨大だった撮影機材から、映画用の35mmフィルムを転用し、ピント合わせに距離計(レンジファインダー)を搭載した小型なカメラを実用レベルにまで昇華させたのが、オスカー・バルナックという天才技術者です。第一次大戦より前のお話。
バルナックが基礎を築いたカメラ、俗に言う「バルナック・ライカ」は改良を重ね、その圧倒的な性能と先進性で世界を席巻します。
例えばキヤノンもニコンもそれをパクったカメラ、コピーライカを作りました。戦前から、ライカは世界中のカメラの指標だったわけです。
このようにライカは卓越した技術と不動の名声を有したわけですが、しかし、バルナック・ライカはまだ完璧なカメラではありませんでした。色々な問題を抱えていたわけです。それら問題点の説明をしていくとマニアックになりますので一旦おきまして。
終戦より約10年経った、1954年。
ライツ社は、新型のカメラを発表します。

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「M3」

と呼ばれるそのカメラは、それまでのバルナック・ライカが抱えていた(或いはコピーライカたる世界中のカメラが抱えていた)あらゆる問題を、全て、完璧に解決した圧倒的な、奇跡のようなカメラでした。
その余りの完成度の高さゆえ世界中のカメラメーカーは、もはやコピーを作ることすら諦める。それほどのレベルだったわけです。
ライカはM3によって頂点を極めたわけですが、しかしこれが悲劇につながります。
ライカと同じ道を進むことを諦めた世界中のカメラメーカーは、もう一つの進化の道に賭けることにしました。ライカが極めた「レンジファインダー式カメラ」ではない、もう一つの可能性「一眼レフカメラ」です。当時問題だらけだった一眼レフの開発に、全てのカメラメーカーが参集し、一気にその開発を進めていきます。
一方ライカは、頂点を極めてしまったがために、その後の展開に行き詰ります。廉価版のM2、M1、後継機のM4、更に時代は下って1971年のM5。この年代になると、カメラに様々な電子制御技術が盛り込まれ始めます。
そうなると俄然強いのが日本です。ニコン、キヤノンが熟成と先進性と低価格とを兼ね備えた一眼レフを引っさげ、世界を席巻し始めます。
その一方、大量生産化と低コスト化など全く図れず、近距離や望遠域の撮影に致命的な欠点を持ち、ようやく露出計を内蔵できた程度のレンジファインダー型カメラ、M型ライカは、もはやカメラ世界の本流から、完全に逸脱し立ち遅れた存在になります。
勿論、ライカも「一眼レフ」を開発しなかった訳ではありません。
1964年以降「ライカフレックス」の名で作り出した「R型」と呼ばれる一眼レフシリーズを生み出しますが、世界はライカに、一眼レフなど望みません。
数多くの巨匠と呼ばれるカメラマン達が、M型ライカで撮影された写真の数々が、それに付随する数多の伝説が、いつしか神話となり、またブランドとなり、結果呪縛となっていきます。
ライカは「レンジファインダー」であること、そして「M3のデザインから外れないカタチ」であること。
この制約が、ライカを縛り続けることになります。
1974年には、経営が行き詰りライツ社の株は創業者ライツ一族の手を離れ、1984年のM6、2002年のM7でフィルムカメラのM型ライカは終焉を迎えます。
しかし現在、2006年のM8で遂にデジタルカメラに移行したのち、ライカは、むしろその呪縛を正の側面「ブランド」として利用喧伝し、M型ライカの「カタチ」と、唯一無二の「レンジファインダー」、そして何より営々と積み重ねた「ライカ神話」を最大の武器にして2009年のM9、そして今年2013年「ライカM」と成功に結び付けていくわけです。

…さて、このように、ごくごく簡単にライカの歴史をほんの少しだけ紐解くと、如何でしょう。

もう誰の目にも(?)明らかですが、この推移は、驚くほどにポルシェ911のそれと酷似します。

傑出した天才技術者によって生み出された画期的なスポーツーカーポルシェ356。更にその356を超越した当時としては奇跡のような車911。レースシーンでの数多の伝説、神話化された常勝のストーリー。
RRという致命的な欠陥レイアウトを、誕生当時からすでに古臭かった空冷エンジンを、ただひたすら磨き上げて高め続け、いつしか他の何人も到達しえない前人未到の境地にまで辿り着く。
しかし時代の趨勢には勝てず経営は躓き、FRへの転身もままならず全てを失いかけるも、それまで培った「ブランド」を、半ば狡猾に利用し、変質しつつもこの21世紀の現代に至ってなお世界最高で有り続ける―

フィルム時代のM型ライカと、空冷911
デジタルM型ライカと、水冷911

同じドイツという国だからでしょうか。
ライカというカメラを知れば知るほど、私はポルシェとの相関性を強く感じます。

そして、空冷原理主義者にしてRR過激派の私としては、デジタルライカではなく、フィルムのM型。それも、電子制御もコスト管理も、そんな一切の不純物を持たない、純粋な理想を形とした初期のプロダクツ
「M3」
さらにその中でも所謂最初期型70万番代。

私の心を掴んで離さないのは、これ以外に有りませんし、有り得ない。そういう次第です。

子供の話も

今後はしていくと言った舌の根も乾かぬうちに、またもカメラの話で申し訳ありません。
さて、最近。写真を撮っていて、疑問を感じることが多くなりました。
というのも、この写真は、果たして、誰が撮ったものなのでしょうか?
いや、別に哲学的な問答などでは全くありません。
私が今使っているカメラは、CanonのEOS 5D mark3という、プロも普通に使う素晴らしい性能のカメラです。レンズもそりゃ素晴らしい性能のレンズです。
このカメラはどんな悪条件だろうと意に介しません。一昔前ならNHKが本気出して挑むドキュメンタリーで使うような超高感度域だろうと完璧に、且つ余裕でフォローします。
また、撮影対象がどれだけ予測不能な動きで動き回ろうと、最上位機種譲りのオートフォーカスはその動きを追い続け見るに堪えないレベルのピンボケなんてのはまず発生しません。
また、例えばEF70-200mmF2.8L2の手振れ補正は、まるで見えない三脚かと思うくらい効きます。
5D3の超高感度耐性と鬼のようなAF性能と、Lレンズの手振れ補正を利用すれば、一昔前なら世界最高の技術を持ったプロカメラマンでも諦めるような暗所での撮影だとしても、それが余裕で可能となってしまいます。
私がやることと言えば、カメラを構え、構図を決め、ノイズが出ない程度にISO感度の上限だけ決めて、ピントはAFに任せ、露出もAEに任せ、気分次第でホワイトバランスと露出補正を適当に入れ、適当にシャッターを切る。
その程度です。
そんなカメラ任せ、レンズ任せの写真は、果たして、本当に私が撮ったと言えるのか??
私には、決定的に、写真に関する知識と何より腕が不足している。
そう思えてなりません。
ちゃんと写真を撮るには、まず知識を得て、一切の電子制御をキャンセルし、すべて自分の判断のもとで、自分の操作でカメラに向かわないといけない。基本を身に着けることなく、ただ安直に最新デジタルカメラに触れていると、私はカメラの本質を全く理解できないままでいることになる。そういう思いが募る一方です。
であれば、どうするか。
一番簡単なのは、AV(絞り優先AE=絞り値だけは任意で設定。シャッタースピードはカメラ任せ)でばかり撮っているのを改め、マニュアルで撮るというのが近道ですが、残念ながら、私は楽なものがあるとついついそれを選んでしまうダメ人間ですので、これは余り実用的ではありません。
また、そもそも、今のデジタルカメラのSDカード容量は16GBとか32GBが当たり前です。
それは要するに電池が切れるまで殆ど無限に撮れると思って間違いありません。これがよくない。とにかく1枚にかける意識が軽くなる。どうしてもそこが決定的な問題です。それを打開するには?

銀塩。フィルムカメラに行くしかありません。

更に、一切の電子制御が入らない完璧な機械式カメラ。

これらの条件を踏まえ、私の思考と志向と嗜好に合致するカメラは?

初期のM型のライカ。

最近、私の心を掴んで離さないのは、うちの赤子を除けば、まさしくそれなんです。
では何故、M型ライカが私の心を掴んだのか。

長くなりますので、続きはまた今度。

ありのまま

今起こった事を話すぜ
おれはストロボの相場を調べようと梅田に行ったと思ったら
Distagon T*1.4/35mmを買っていた。
何を言っているのかわからねーと思うが 
俺も何をしているのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった… IYHだとかリボ払いだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

と言うわけで、今年初にして最後と思われるレンズ購入は上記の次第に相成りました。
haseさんすいません。ストロボは資金的に暫くお預けですw
参戦は私の腕では恐れ多いです、このレンズで広角の功夫を積みます。

さて、どうやってこのレンズを嫁バレせずに家に持ち帰るかな…

気がつけば

もう2月も終わろうとしてますこんちわ。流石に月刊のペースは守らないといけませんので何か書きます。さて何を書こうか。特にネタはありませんが、そうですね。
観光地なんかで集合写真を撮る際、道行く、人のよさそうな人にシャッター押してもらう、なんてのはよくある話です。今後私も家族でどこぞに行く際に、そのような状況になることは目に見えておりますが、しかしどうにも一眼レフというものは、おいそれと人に撮ってもらうわけには行きません。
てか、ドン引きされること請け合い。
ということで必要になるのは、三脚という文明の利器です。
まぁ私もカメラオタの端くれですので、当然、持っております立派な三脚。

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ビールのおまけでついてたやつです。
……うん。まぁなんだ。これはどうにも使えそうにありません。
仕方ないので買うことにしました。しかし私は、三脚の知識がまるでありません。今更調べるのも面倒なので、惑星同盟が入り浸っているという梅田のカメラ屋さんでプロの助言に従おうと、先日行って参りました。
まず、私のカメラ器材Canonの5D3と最重量レンズ70-200とを伝え、今後も鳥を撮るつもりがないこと、安物を買っても遠回りするのが目に見えてるので、ちゃんとしたずっと使えるものが欲しいこと、あと軽いのが良いことを伝え
Manfrottoの055CXPRO4と、ハスキーの3D雲台を購入しました。

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家にながら調べてみると、結構いい物らしいですね。こういうギャグに使うものではないようです。

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最重量装備の場合。なんかこれだと本気の人だと誤解されそうです。

てか、Manfrottoってイタリアのメーカーなんですね。どうにも私はイタリア物は信じられないのですが、かといってGitzoもフランス製ですからね。ドイツ製の三脚ってないのでしょうか。まぁ今更いいや。

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しかし、イタリアの三脚に、日本のカメラと、ドイツのレンズか。
これはもう、伊丹に行って、ボーイングを撮るしかありませんねw

知らない間に

もう今年も残すところ、あと僅かになりました。ここはやはり、この一年を振返る必要があります。今年の一番のトピックは子供が生まれた事ですが、親馬鹿日記を書くのは憚られますので置いておいて。
さて、昨年末、私はドイツとオーストリアに旅行に行きました。その旅日記は途中で挫折しましたがそれも置いておいて。その際、私は自分の写真の腕の余りのダメさ加減と同時に、便利ズームの描写の余りのダメっぷりに心底うんざりし、これを解決するには単焦点レンズを使用するしかないと、決意をしました。
さて、当時私が持っていた単焦点レンズは二つ。
1つはCanonが誇る最強のハイコストパフォーマンスレンズEF50mmF1.8。もう一つはシグマの30mmF1.4でした。しかし、EF50mmはやはり逆光に弱すぎますし、AFも遅すぎる。シグマの30mmはボケが残念。
というわけで、ここはもう少しちゃんとしたレンズが欲しい。ということで手にしたのが

Carl Zeiss PlanarT*1.4/50
AFが遅いことを苦に、MFレンズを買う理由が全く分かりませんが、しかしこれが素晴らしかった。
なるほどこれが、Zeissかと。
しかし、何せ私は腕がありません。やはりまともなズームレンズも欲しいということで

EF28-70mmF2.8L USM
を購入。所謂Lレンズを初めて手にしました。型落ちとは言え流石Lレンズ。非常に簡便に、しかし良い描写を得ることが出来ました。

さて、この辺から、道を踏み外し始めます。Zeissに触れたことを切欠に、やはりドイツという国が気になり始めそうなると、どうしてもLeicaという存在が私の中で大きくなります。

Summicron R 50mm F2
Planar50mmと双璧をなす標準レンズの雄。50年も昔のこのレンズの繊細な描写に私は魅せられまして
次いで

Elmarit R 180mm F2.8
を落札。これもまた、云十年昔の物とは思えない素晴らしい描写。しかし何せ重い。どうにも重い。しかし、私はここで「明るい望遠レンズ」の魅力を知ってしまいます。そうなると当然

EF70-200mmF2.8L2USM
Canonが誇る、最強の望遠ズームレンズを手にするのは当然の流れです。これがそりゃもう。全域単焦点と言われるのもまんざら嘘ではありません。解像度、ボケ味ともに素晴らしく、また手ブレ補正の利きは、オールドLeicaばかり使っていた人間にとってはもはや三脚の域です。

と、レンズばかり集めてきましたが、子供が生まれるXデーも近づき、ついに

Canon EOS 5D Mark3
ようやくフルサイズに移行を果たしました。その素晴らしい性能に触れるながらも、APS-Cとフルサイズとの画角の差の違和感を払拭すべく、それまでに慣れた換算80mm前後。ポートレートレンズが欲しい。
さて、Canonのポートレートレンズと言えば

EF85mmF1.2L2USM
数あるLレンズの中でも、白単を除けば最高と呼び声高いこのレンズ。極薄のピント面から一気にとろけるボケっぷりは筆舌に尽くしがたいものがあります。が、しかし。中望遠ですから当たり前ですが何せ寄れない。
寄れるレンズが無いと赤子が撮れないということで

MACRO-ELMARIT R 60mm F2.8
を落札。ちなみに落札した翌朝に、うちの子供が生まれました。女だったらライカとか名づけるところでした危険極まりない。さてこのレンズ、マクロ域もさることながら、無限遠の描写も素晴らしいものがあり、万能レンズです。しかもピントの山が掴みやすいことこの上ない。
しかし、ここでふと、広角域が足りないことに気付きます。
とは言え、広角の単焦点はなんせ扱いが難しい。私の腕では到底使いこなせる物ではありません。修行を積んだ上で、手に入れるべき。と思いきや

ELMARIT R 19mm F2.8
を物の弾みで落札。ここにほぼ全域をLeica単焦点で揃えるに至ります。

…まぁなんだ

……これはひどい。子供が生まれたのに私は一体何をしているんでしょうか。

一体どれだけの金を、子供ではなく、鉄とガラスの塊に費やしたのか。

これはいけない。

もうデジカメ用レンズはAMEと35mmか28mm以外は買わないとここに誓います。あ、Distagonの15mmも追加。

撮影ツアーその2

昼ごはんも済ませ、今回のメインともいえる目的地に向かいます。
「常照皇寺」
南北朝の北朝、初代上皇の光源天皇が出家し、僧として旅をしていた時に立ち寄ったこの地の荒れ寺で村人から受けた歓待に報いるため、荒れ放題だったそのお寺を開創。皇室を施主とした寺と定めました。
ホントかウソかわからない話ですが、いずれにせよ、非常に格の高いお寺であることには間違いありませんし、なんせ京都の北の寂れた場所にありますので(失礼)極めて人が少ない。本当に素晴らしい。
苔むした石畳の階段など本当に美しい場所です。

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こんな感じの参道。とにかく人が居ない。

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雨粒が綺麗だったので。この時は私はまだマクロレンズをもっていなかったのでこんな感じで。

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提燈を前ボケに使うのを思いついたはいいけど、何か違う残念な結果に終わるものの、奥の紅葉の発色と立体感が素晴らしいので採用。

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庭のど真ん中に鎮座する朽ちた巨木。恐るべき存在感を放っていたので思わず撮る。
ここにきてようやくZeiss Planarを使用。

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ちょうど羽化するセミを発見。ちょっと寄りたかったのでここもPlanarで。
遠目に見ると命の神秘ですが、等倍で見ると正直キモイです。

という感じで撮り散らかし、満足した我々は、大原経由で毎度おなじみの御影神社に向かいます。何枚か撮るものの、代わり映えのない結果に終わり自分の腕のなさを再確認し、今日の撮影工程は了と
なりました。
その後、出町柳まで戻って近くの居酒屋に入り、3人で酒を飲みあーでもないこーでもないと色々話す。
大変楽しい時間を過ごせました。本当にまた是非行きたいものです。

さて、今回の撮影紀行を通じて、標準から中望遠域については、ズームはやはり必要ないという結論を得ることができました。次に必要なのは、広角~超広角。ここをズームでなく単焦点で行くには本当に腕が必要です。本来であれば、ZeissのDistagon2.8/21mmが欲しいのですが、使いこなせる気がしないので、取り敢えずはCanonのEF16-35mmF2.8L2になるのでしょうか。まぁ今はまだ広角はいいか。そうか。

などと書きながら、最近、カメラに対する考え方が少し変わってきたのですが、それはまた後日。

京都府北部に

写真を撮りに行ったのが、もう三か月も昔というのが全く信じられませんが、いい加減写真を上げてみますこんちわ。
あれは8月の14日。京都府南部をハイパーゲリラ豪雨が襲い局所的災害を齎した翌日のこと。私の晴れ男パワーが炸裂し、天気は晴天。haseさんと惑星同盟とで、京都府北部のマイナー神社仏閣(失礼)を撮影する旅に出ました。
車に関することは以前RX8試乗記として書きましたが、今回は写真について話を進めたいと思います。

さて、その日の私のテーマは「ズームレンズは使わない」でした。
以前、haseさんと撮りに行った時、しょっぱなから50mmの画角が使えず28-70に変えその後ズルズル行ってしまった苦い経験がありましたので、今回は、絶対に単焦点で勝負すると。
またちょうど手に入れた、Canonが誇る最強の黒L単焦点レンズEF85mmF1.2L(2型)の試し撮りという目的もありました。
フルサイズでの85mmという画角は、特にCanonのAPS-Cで言うところの50mmとほぼ同じですので私的には非常に慣れた画角です。またちょうど「切り取る」という感覚で使えるので、私は凄く好きですね。

無事合流を果たし常照寺の駐車場に車を停め、まず訪れたのは源光庵。血天井と

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悟りの窓と

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迷いの窓とで有名ですね。家に帰って「そうだ、京都行こう」写真集で、同院の写真を見て打ちひしがれたのは余談。
さて、源光庵を出て、光悦寺の庭散策に向かう道すがら、いい感じにさびれたポストがあったので

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撮ってみる。ホワイトバランス弄りと露出のマイナス補正でお約束の寂れ感を出すお約束写真。先ほどの迷いの窓の写真もそうですが、このEF85mmF1.2Lの恐ろしさは、F1.2という馬鹿げたF値の開放で撮ってもピント面が恐ろしくシャープな所です。
どうでもいい対象のどうでもいい写真は置いておいて、光悦寺の庭に移ります。

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寂れた庭には、寂れたレンズということで、ライカのSummicron50mmに変えます。相変わらず50年前のそれとは思えないいい感じの描写。ドイツ恐るべし。

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8月のど真ん中だというのに、もう色付いていた紅葉。
狂い咲きではなく、狂い紅葉?まぁ秋になれば凄い綺麗なんでしょうね。そんな感じのお庭。

車に戻って、更に北に進路を取ります。ここで雨が降り出しました。結構な雨量。しかし峠道の途中で偶然見つけた洋食屋さんに到着と同時にやみ、全く濡れることがありません。名前は失念しましたが、山の中の一軒家的なレストランで非常に美味しかったです。

というわけで、もう規定の5枚に達してしまったので、後半に続きます。

御手洗祭り2

さて賀茂御祖神社に到着した我々。糺の森を歩きますが途中から屋台が立ち並び完全に夏祭りの風情。境内に入ると、すさまじい行列。これは完全に想定外でした。極めてげんなりしながらも、しかし気力を振り絞って、列に加わります。ただ列のスピードはそれほど遅くなく。
暫しで靴脱ぎ場に到着。池に向かいます。
さて、御手洗祭りは、燈明を貰って火を頂き池を歩いてゴール地点に献じて終了というルール。
膝まである池に入ると冷たいのなんの。極めて気持ちがいいです。
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揺れる炎に全くAFがききません。片手撮りなのでMFも出来ず。
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こんな感じ。あえての70-200mmF2.8
散々撮り散らかし、満足して立ち去ります。
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振返りざまに。斜め構図の意味が分かりませんが、この写真の肝は
ISO5000だということ。5D3の恐るべき高感度耐性が知れます。これがKissなら悲惨なことに。

さてその後、飲み屋に移動し、色々お話をしました。
車の件の詳しい内容は伏せますが、次のアレが、相当期待できるという話を聞け非常に嬉しかったです。あと、haseさんの光の読み方の源流に、舞台照明があるとの話も極めて興味深かったです。得心がいきました。
可能であれば是非これからもまたご一緒させて頂きたいですね。

最後に

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haseさんの手による一枚。Zeissここに極まれり。

意外と

身近(?)なところに、凄い技術を持った方が居ることを知り、無理矢理撮影の同行をお願いし、先週末行ってきました御手洗(みたらし)祭り。
賀茂御祖神社(下鴨神社)で土用の丑の日周辺で行われる神事です。御手洗池に足を浸すことで罪咎穢れを祓う。要するに禊ですね。
さて、昼過ぎに祇園四条でhaseさんと合流。思い起こせば遥か昔のオフ会以来ですから11年振りかそのくらいです。しかし不思議なことに久しぶり感がまるでありません。ネットの面白いところですね。
合流を果たしたものの、夕方から御手洗祭りに行くという以外は基本的にノープランです。取り敢えず東に進むかということで、八坂神社へ。
私は今回、基本に立ち返るため50mmの単焦点を可能な限り使おうと、ツァイスとライカを持って撮影に臨みましたが、最初のスポットの八坂神社で全く思った写真が撮れず早々に単焦点を断念。
いつもの28-70mmF2.8にシフトします。
八坂神社を後にして知恩院に向かい、あの巨大な門?をくぐり、バリアフリーなんて異国の概念に全く囚われない巨大な蹴上の石階段を死にそうになりながら登った私たちを出迎えたのは、知恩院本堂の全てを覆い尽くす改修工事の巨大鉄骨足場。浄土宗の総本山は今やまさしく黒金の城です。
なるほど異常に観光客が少なかったのはこういう理由かさもありなん。残念な雰囲気が漂う中とりあえず色々撮る。
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何かの池の写真。たぶん物凄い謂れがあるんでしょうが、残念ながら全く知りません。すいません。
写真には全く表れませんが、真夏の京都ですから、それはもう筆舌に尽くしがたいほど糞暑く。いい加減死を覚悟しましたので知恩院を後にし、青蓮院に向かいます。
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親鸞さんが植えたとか植えないとか。
青蓮院。ここもまぁ各自wiki先生に確認して欲しいんですが、いちいち書くのも面倒なくらい歴史があるお寺です。このクラスの寺とか神社がそこここに乱立するのが京都の京都たる所以。
涼みながら相阿弥か小堀遠州が作り上げ、歴代の庭師たちが守り抜いた見事な庭を眺めます。
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ライカのズミクロン50mm。このレンズは1964年製の最初期型ですから約半世紀前のレンズです。
しかし開放(F2.0)からこの描写。派手な周辺減光以外、隅々まで解像し破綻がありません。寧ろこの減光が良い雰囲気を出します。あとライカ特有のこの渋い色。ライカの面目躍如ですね。
その後、撞き放題の鐘を鳴らし満足して青蓮院を後にします。平安神宮方面に北上しコンビニでクーラーという現代科学の恩恵に預かり、しかしもう余りにも暑苦しいので、ビールを購入。一服します。
真夏に屋外で飲むビールの美味さは異常。気力を取り戻し、しかも時間が中途半端ですので更に東に進路を取ります。向かうは南禅寺。
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手前のインクラインを背景に一枚。ツァイスを開放で。まるでソフトフォーカスを用いたような柔らかい描写と、しかしインクライン奥で遊ぶ子供を完璧に解像するシャープさが同居します。
特に着物の子たちの淡い雰囲気が夏の印象を強くし、個人的には気にいった写真。
さて、臨済宗の人に言ったら殺されるでしょうが南禅寺と言えば南禅寺本体よりやはり
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この水路閣のイメージが強いのではないでしょうか。これもツァイスで何の捻りも無い写真。

というわけで、すさまじくベタな京都東山観光を終え、時間もいい感じなのでバスに乗り途中で強制下車させられたりしながらも、出町柳に到着。今日の目標である御手洗祭りに立ち向かうわけですが、5枚になったので、後半へ続きます。

これまで

私は、インターネットの公共性について言及し、幾度と無く、無知と公共性の意識の欠如からくる軽率な発信の危険性について触れてきましたが。しかし。

最大手2社以外をdisったら、半分プロみたいなペンタックスユーザーが居たでござる。の巻

いやね。もうね。私は恥ずかしい。こんなド素人のカメラ話をこれまで生暖かく見守られていたかと思うと!
この恥ずかしさは、いつぞやの長浜ラーメンを軽く凌駕し、私のネット黒歴史に消しようの無い漆黒のゴシック文字で記されることになりました。

さてしかし。過去の過ちはどうしようもないので、前を向いて行きましょう。
先日、私は、結婚記念日のお祝いを物凄い勢いで前倒しし、披露宴をした宝ヶ池横の某ホテルに泊まり、また式を挙げた賀茂別雷神社(上賀茂神社)に詣で、更に折角だから久々に御蔭神社にも参りました。
当然、5D3がお供です。

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いつぞやと同じような写真。ただし、カメラは5D3、レンズはLレンズ。撮った人間は同じでも器材によってここまで変わるという例。

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ホテルに行って晩御飯を美味しく頂き、中庭を写す。例によって写りこみが訳の分からない世界を演出。

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翌日、宝ヶ池を散歩中、猫に遭遇。野良の矜持を保ちつつも人に慣れている様子。

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御蔭神社にて。どこかで見た写真w(焦点距離その他色々違いますが)
上手い人のをパクれ。

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夏日の太陽に晒される紫陽花。5D3がどこまで粘れるか極端なハイキーで。

というわけで、色々盛りだくさんでした。中でも、いつぞや触れました御蔭神社は相変わらず良い空間です。参道より内側と外界とで、明確に空気が違う。私はあまり非科学的な事は信じませんが、確かにこういう
所はありますね。

さて、私の最近の課題は、まずこの新カメラに慣れる事。次いで露出をどうするかということです。
露出とはなんぞや。
もちろん迷惑条例の話ではなく。光をどう表現するかということです。
しかしこれが極めて難しい。
まずその場の明るさ、次いで絞り、更にシャッタースピード。これらを総合的に加味してそれぞれの設定を変えないといけません。

できるかそんなもん。

でもそれをしないと何時までたっても、初心者の域を超えられません。
私はこれまで無駄に枚数撮ってきましたが「どこかに行くついでに写真を撮る」という姿勢ですのでどうしても、1枚1枚が軽いんですね。じっくり腰を据えて撮りたいものです。
もうすぐ里帰りするので、その時が狙い目でしょうかね。

ここの所

カメラの話しかしてませんねこんばんは。
しかしかと言って他にネタが有るのかと言えば有ろう筈もなく。今日も今日とてカメラの話ですすいません。
さて。今まで私はCanonの一眼レフのエントリーモデルであるEOS Kiss X4を使ってきました。これがまた大変良く出来たカメラでして。動き物や暗所以外であれば、上位機種に全く引けを取らない素晴らしい性能を
誇るわけですが。しかし、私も2年使いましてやっぱり色々とそれら弱点に対して不満が出てきた次第です。
また、やはり「フルサイズ」を使いたいと。(フルサイズとAPS-Cの規格話はまたいずれ)

で、今年。2012年はオリンピックイヤーです。オリンピックとカメラに何か関係があるのか?
これが実は大有りなんです。

オリンピックの競技会場を思い浮かべてください。そこには、大砲のようなレンズを構えた数多のプロカメラマン達が居ますよね?
彼らの使用するカメラとレンズがどこのメーカーか?
…分かる訳無いように思えるでしょうが、さに非ず。実は誰でも一瞬で分かります。Canonの大砲は白色です。Nikonなら黒。他も色々メーカーは有りますが、まぁ大概はこの2社と思って間違いありません。
従って、オリンピックでは全世界に対して、どちらのメーカーがより多くのプロに選ばれているかが、白日の下に晒される訳です。
当然、両社とも、フラグシップモデルのモデルチェンジを大体ここに持ってきます。
Canonなら1DX
NikonならD4
60万くらいする化け物カメラ。特に1DXは、プロに配るのを先に回して、一般ユーザーには全く出回りません。この辺りCanonが嫌われる原因の一つですが、まぁそれは余談。
そんなフラグシップモデルもさることながら、今年はその一つ下のモデル(と言っても、半分プロ用)も両社リニューアルしました。
Canonの5D Mark3
NikonのD800
です。特にNikonのそれは積年の恨みを晴らすべく3600万画素と言う驚天動地の超弩級解像カメラとしてデビューを果たし、一方Canonは、希代の名機だった前作5D2を極限までブラッシュアップしたモデルとして売り出しました。
この二つのカメラに関するネット上の醜悪な宗教戦争は置くとして
いずれにしても断言できるのは、両方のカメラともに素人が使うには勿体ないくらいの超絶カメラだということ。これはガチです。
また当然の事ながら、プロも使用するレベルのカメラですから非常に高価です。というわけで色々と私も逡巡していましたが、私には、子供が生まれる9月までに、新カメラの使い勝手を完全に把握しなければならないという使命がありまして。
これ以上待っても値下がりは余り期待できないし、もし下がっても数万程度だろうと踏み、ついに購入しました。

アップロードファイル 648-1.jpg
Canon EOS 5D Mark3

値段は、まぁなんだ。そうですね。何に例えるのが妥当かな。車の免許くらい?
こないだ買ったレンズと合わせると、諭吉がAKB48を結成できるくらいでしょうか。意味が分かりません。一般的な社会の常識に照らし合わせると、気が狂ってるとしか思えません。嫁には絶対に言えません。

…気を取り直して。さてでは最新のフルサイズカメラの性能とやらはどんなものでしょうか。
取り敢えず、この週末、雨が上がったのを見計らって散歩がてら家の近所の紫陽花やらを撮ってみました。
アップロードファイル 648-2.jpg
アップロードファイル 648-3.jpg
撮って、カメラ背面のディスプレイで確認した時、思わず息を飲みましたね。
何ですかこの立体感。この質感。この色合い。
ここで使ったレンズは、EF70-200mm F2.8L IS2と言う望遠ズームレンズです。絞り優先AEでF4と余裕を持たせ、露出は完全カメラ任せ。しかもJPG撮って出し。
一般人には意味がさっぱり分からない説明ですが、要するに、殆どカメラ任せの撮影でも、このレベルの絵が出てくると。
アップロードファイル 648-4.jpg
消防署に停まってた消防車。素晴らしく鮮烈な赤。この写真はサイズダウンしてますが、等倍で見たら凄いです。
ホントにまるでそこに有るかのような質感。
アップロードファイル 648-5.jpg
近くで開店したスタバの開店祝いのお花。
こちらは先ほどのレンズではなく、EF28-70mm F2.8Lという標準域のズームレンズです。90年代初頭の設計ですから、最新の70-200のような目が覚めるようなシャープさはないですが、しかし、独特の柔らかさと色合いが美しい往年の名レンズです。

というわけで。

凄いです。流石はAKB48(違)

まぁ何にせよ、これでカメラ機材だけは、多くのプロと同等になりました。これでもう一切の言い訳はできません。いい写真が撮れなかったら全て自己責任。私の腕がゴミだということに他なりません。ぼちぼち慣れていきましょうこの超絶カメラに。
ほんと凄いです。これであと10年は戦えます。
ここをご覧の皆さんで、もし写真に興味がある方がいらっしゃったら、ミラーレスだとか言ってないで、フルサイズの世界にどうぞ。
結局、そこに行き着きます。迷ったら高い方。先人の至言ですね。

旅行の話は

また一旦置きまして。私が敬愛する写真家の一人、岩合光昭さんの写真展が梅田の大丸で行われているということで、この日曜日に行ってきました。昼頃に出て千里中央の旨くて安い天ぷら屋で昼飯を食べ、ついこの前、火事というかボヤ騒ぎがあったばかりなのであまり地下鉄には乗りたくないのですが、まぁ仕方ありません。御堂筋線を下って梅田到着。何とか無事に地上に出まして、大丸の高層階用エレベータを活用しつつ、催し物会場に到着。前売りのチケットがありましたので並ぶことも無くスムーズに入場。写真を眺めます。
さて岩合さんと言えば、どうしても猫写真を思い浮かべますが、別に猫専用写真家というわけでは勿論無く、もっと広義の動物写真家が本業。
今回の「どうぶつ家族展」では、世界中の色々な動物の家族写真が展示されています。
小動物から大型動物。陸上に留まらず海洋生物に至るまで哺乳類ならなんでもござれというあんばい。
さて、さすが岩合さんの写真は凄いなと見入っていると、アナウンスが流れました。曰く、ギャラリートークショーを開催すると。これを狙って来たわけではなかったので、僥倖というべきか。凄いタイミングです。
展示会場の少し開けたトークショー会場に移り、待つこと暫しで生岩合さん登場。写真で見たとおりの人のよさそうなおっちゃんです(失礼)
そこからパネルを使って、撮影の状況を様々なエピソードを交えながら語ってくださいました。
私的には、撮影に関するテクニカルな話も聞きたかったのですが、勿論そんな話は一切なく、少しばかり残念ですが写真が切り取った風景の周りの状況が聞けて、非常に面白かったです。
30分程度でトークショーは終わり、その後はサイン会となりました。写真集を購入し、サイン会場に移動。
生岩合さんによる生サイン会及び生握手。これはテンション上がらざるを得ません。
サイン本を抱えて、写真展に再入場し、今度は先ほど聞いたことを思い出しながらじっくりと写真を見ていきます。

さて、私が岩合さんの写真、特に猫写真に関して好きな点を言いますと、岩合さんの猫写真は単に可愛いというのではなく、その猫を取り巻く環境であったり、その猫の行動の背景や内面までも映し出している点です。
写真に物語があるとでも言いましょうか。それが凄い。また、野良猫なんかの写真を見て驚くのは、猫との距離が非常に近いことです。あの距離まで寄ることは普通では不可能。今までこれが謎でした。

しかし、今回の写真展を見ていますと、被写体との距離がここでも、非常に近いんです。
人間を脅威の対象と見ない極地の動物ならともかく、普通の高原のリスやら、鹿やらとの距離が異常に近い。
野生動物とここまで距離を縮められるなら、そりゃ猫くらい余裕でしょう。撮影のテクニックとかより、動物との接し方が全く違うレベルにあります。

アップロードファイル 644-1.jpg
家に帰ってサイン本を眺めながら、どうしたらこんな写真を撮れるか考えつつ、岩合さんと同じレンズを使えばいいかもしれないと、今日もヤフオクでライカのエルマリート28mmを物色しつつ、多分この方法は間違いだとどこかで薄々は感じつつも、今更引き返せないオールドライカレンズ沼。まずこの心根を(ry

更新を

止めていた間に、ここの日記はまる10年を超え11年目に突入し、あの震災が起こり仕事もそのお陰で大変ですこんばんは。
震災関係の話は気分が落ち込み且つハラワタが煮えくり返る事ばかりですので置きまして

先日、桜を見に琵琶湖一周をしてきましたので、その時の写真を少し。

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余呉湖の脇の寂れた風景と桜。いい感じのコントラストと自賛。

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夜桜と彦根城天守閣

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彦根城内堀内石垣の桜。実物はもうこの世の物とは思えない美しさですが、ただ、この桜は間違いなく、いろいろなモノが憑いてますね。
そんな雰囲気を出したいのでこういう写し方をしましたが実物の妖艶さと不気味さにはやはり及ばず。

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上の写真とは逆方向の内堀内の桜。桜と橋の欄干と叢雲から覗く月。
今回の琵琶湖一周でのベストショット。

というわけで、最近、ようやく「こういう写真が撮りたい」と思った物を撮れる様になってきました。
カメラ任せのオートでは絶対に撮れない写真を、自分の意思で撮れる様になる。初心者レベルで一番嬉しい瞬間ですね。
しかしここから先は更に泥沼。
一体私は何処に行こうというのでしょうか。

これぞ

超広角

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という感じの一枚。ホームストレート1コーナー2コーナーS字進入と、秋の空。

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チェッカー後。擬似夕闇で黄昏感を強調

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また来年。いやほんと。

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帰路につく観客に手を振るスタッフの後姿と黄昏のジュピター
個人的にこの写真が何気に一番気に入ってます。
私、人の後姿ってのが好きです。
目は口ほどに、ではないですが、後姿ってのも雄弁に色々なことを語るものです。
鈴鹿のスタッフは、マーシャルから入場案内に至るまで、なんかね、こう。いいんですよ。みんながこのイベントを楽しんでます。そんな雰囲気がいい。
写真としては、もっとスタッフに寄って撮ったほうがいいのですが、まぁその辺はご愛嬌。

…と、こんな感じでした。
本当は総数で300枚近く撮ったんですが、きりがないのでこの辺で。

それにしても、レースも良かったし、カメラも良かった。私の腕さえ上がれば、もっともっといい写真が撮れます。来年まで精進します。