のお話をした時に、量子論のイメージがよくわからんとボヤいた次第ですが、先日
「ようこそ量子」
という本を見つけて買いました。量子コンピュータの研究をしている方が
書いた本なんですが、これが非常に分かりやすかったです。
というか「どうやったら分かりやすく伝わるだろうか?」という筆者の心情が表れていて、こういう文章は非常に好感が持てます。
てか、数式一切無し。これは私には嬉しい限りです。
さて量子状態の不思議と言えば「複数の状態の同時存在」つまり「二重性」というものでして、しかしそんな不思議な量子の世界も「測定」された瞬間に確定してしまうわけですね。
これを明確なイメージとして掴む事が大変困難なんですが、この本ではとんでもなく秀逸な例えがされてました。
「騙し絵」ってありますよね。錯視を利用して一つの絵に二つのことが描かれていているってアレです。
例えば、この有名な「婦人と老婆」の絵ですが
この絵の中には「婦人」と「老婆」という二重性が存在する=老婆でもあり婦人でもあるという定まっていない状況(量子状態)にあるわけですが、それをどちらか一方に認識(観測)した瞬間に、そのように固定される。
というまさしく量子のお話とドンピシャです。これは分かり易い。
…こういった、ごくごく入口のお話から、量子テレポーテーションやら、量子コンピュータやらのお話まで、大変面白い本でした。
私みたいな初心者には大変よい本ではないでしょうか。
……さて、しかし「量子的な存在」だとか「量子的な振る舞い」と聞くと、ついつい
「量子的な彼女」
と言い換えて、よく分からない新ジャンルを考えてしまう私の脳ミソはもうダメなんでしょうか。
否、風邪ひいて脳みそが沸いている所為だと信じます。
※「新ジャンル」はこの辺を参照。
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