東京都民やら横浜市民ってのはあまり居ないものです。
従いまして関東でよく行われる会話の一つに
「ご出身はどちらですか?」
というのがあるんですね。
で、私は生まれも育ちも京都ですのでその旨伝えますと、相手が非関西圏の場合まず間違いなくほぼ100%
「いいですね~」
と返って来ます。
場合によっては、素で
「公家?」
とか聞いてくる人まで居るから有り得ません。
それに対して冗談で「実はそうなんです」とか答えると本気で信じますからヤバイ。外人が日本人と聞くとサムライハラキリと言うのと同じレベル。
何が「いい」のかよくわかりませんが、彼らが抱く「京都のイメージ」は何れにせよ過大です。常々指摘する通り、JR東日本の「そうだ、京都行こう」に因る所、大だと思うんですがね。
とは言え、そういう評価をされることに対して京都人は決して悪くは思ってません。かといって「嬉しい」と思うかというとそうでもないですね。
寧ろ「当然」と思っている節があります。なんて傲慢。
どこの人でも自分の故郷への思いはあるでしょうが
京都人は特にプライドが高いです。これは本当。
ですから、道州制の導入議論で「関西圏の州都を京都にする」という話を聞いても、京都人的にはそんなもの「当たり前」であって驚くに値しません。
大阪が大阪にしろと言ってるみたいですが、京都的には「何ゆーてはるの?」というあんばい。
というか、京都は関西圏の州都どころか、日本の都だろうと。東京都なんて所詮「東の京都」だろうと。
…ちょっと過言。
というわけで、京都の人は変に自意識が強いですが、そんな京都の中にも序列があります。
まず京都市内か、市外か。
京都市内の人は市外をまず間違いなく下に見ます。「そんなん京都ちゃう」と。無論市外の人間も黙ってません。へっぽこな区(伏○区とか南○とかその辺)には「お前らに言われたくない」と反撃します。まぁその辺は同じようなもんですね。
さて市内の序列はどうか。これは「京」がつくかどうかで違います。
つまり、上、中、下、左、右の各区とそれ以外です。京がつく人たちに自分達以外の区のことを言わせると(実際は思っていても決して口外しませんが)「そんなん京都(ry」となるわけですね。
更にその各京区の中でも、上中下が左右より圧倒的に上で、特に中京区あたりが最強でしょうが、例によってそんなことは絶対におくびにも出しませんので周りは推して知るしかありません。
…あ、西京区を忘れてた。まぁそんな扱い(ぉ
実際、普段は京都人を自称する人間も
「うちから(祇園祭の)矛を出す」
とか言う「本物の京都人」に遭遇すると、平伏さざるを得ません(実話)
この辺、序列が露になる瞬間。ああ怖い。
またこれは笑い話ですが、西陣あたりで
「いつからやってはるんですか?」
と聞くと
「戦後からやらしてもろてます」
と答えられ、んな訳がないだろうと話しをしていくと、戦後は戦後でも
どうやら「応仁の乱」を言っていた、とか。
伏見あたりで
「戦争の話を聞かせてください」
とおばあちゃんに聞いてみると、どうにも変な話が続き、よく聞いてみると
どうやら「鳥羽伏見の戦い」を語ってた、とか。
そういう話が本当にあるあたり京都は侮れません。
怖かったり面白かったり、まぁ大変ですね。
京都以外の人、特に悲関西圏の人にはよくわからない闇の世界があると。
京都関係の本が売れるわけですね。
で、結局何が言いたいか、一言で言うと
もう帰りたい。
というお話でした。関東は仕事をする所で住む所ではありません。しみじみ。