GPでした。今年の趨勢を占う重要なGPだと私は連呼し、一人盛り上がっていたわけですが
実際のレースはどうだったのか。
これが凄かった。本当に凄かった。
てか、顎がついに66回目史上最多となるのポールポジションをここイモラで獲りました。無論、偉大な記録ですし、大変な功績ですが、ただ、イモラで獲られたことにちょっと、否。かなり複雑な思いを持ちましたね。
タイムを見るに明らかに軽いわけでして、おいおいそれだけを狙ったのかと。イモラでセナの記録を破るためだけにやったのかと。正直気分がよくなかったわけですが、しかし。
決勝
極めてキレイにスタートを切る顎。一気に逃げを打ちます。追うアロンソはしかし、マッサに抑えられます。マッサもようやく自分の仕事を覚え始めたようですね。さて一回目ピット作業が終わった段階で、マッサはお役ゴメン。顎、アロンソの順です。本来であれば、リードを保ち悠々行けるはずが、顎のタイムが伸びない。てか一回目の給油でたらふく入れてるハズのアロンソが速すぎる。みるみるマージンを削り、34,5周目にはテールトゥノーズです。しかしそこからが凄かった。
アロンソは約2秒遅い顎をつつきまわしますが、ここはイモラ。そうそう抜けません。
ここでルノーは考えた。ここでチンタラやってないで、先にピットに入れてしまい、フレッシュタイヤの威力でアウトラップを稼ぎ、一気に顎の前に出る、という作戦です。何故顎より燃料積んでるにも関わらずこのような勝負に出たのか?不安だったんでしょう。顎は確かにタイムが伸びませんが、ピット後にバランスを改善する可能性は十分あります。まして石橋さんとこのタイヤは換えてすぐが滅法速い。もし顎が先に入ってバランスを改善し且つ石橋パワーで追いかけてきて、更に自分達がバックマーカーにでもひっかかり、今までのペースで走れなかったりしたら……。
41周目。アロンソが顎に先んじてピットイン。
それをうけて顎、即座に自分達の作戦を変更します。旧顔文字チームなんかじゃ到底真似できない果断即決。
翌42周目にピットイン、そしてフェラーリスタッフは伝統の神業ピットワークで顎をコースに戻します。
さぁどっちが先だ!!
アロンソはアウトラップが思惑通りに伸びない。結果、顎が頭を抑えました。そしてここからあとの20周、去年の再演です。攻守は逆ですがね。アロンソが追いまくり、顎は抑える。完璧に。完全に。
どこにも全く、一切隙が無い。水も漏らさない。凄いです。自分より圧倒的に速いマシンにあれほど追い立てられて、30周も抑えきる。イモラは簡単なサーキットではありません。有数のドライバーズサーキットです。ヴィルヌーブからトサ、立ち上がりからアクアミネラリまでの加速勝負。そして
レイアウトが変わり難易度が下がったとは言えそれでもまだまだ難しいバリアンテアルタ、去年の顎がフロントロックするほどのブレーキ勝負をしかけたリヴァッツァと。一周全部に「流れ」がある。オールドコースならではの、リズムを持って走らなければ早くは走れない難サーキットです。
そこで30周以上も、完璧に走りきる。しかもバトルをしながら。凄いです顎。ありえません。
集中力が先に切れたのはアロンソでした。コーナー出口で少し膨らむ。顎との距離が開きます。これでリズムを
崩したアロンソ一気に離され沈みました。顎、優勝。ポールトゥウィンです。完全勝利。完璧です。
今回顎は証明しました。純粋なドライビング技術に関して
未だに最高であると。
またフェラーリは証明しました。勝負の駆け引きに関して
未だに最高であると。
熱い。熱かったです。サンマリノGP。去年と同様、私は夜中の1時過ぎに大騒ぎでしたよ。
ポール狙いじゃなかった。馬鹿にしてすまなかった。今回のポールは本当に価値のあるものでした。前人未到の一歩目を刻むに相応しい物でした。
素晴らしかったです。本当に熱かった。最高でした。
……さて他のチーム、ドライバーはどうだったか?色々あったみたいですが、どうでもいいです(ぉ
次のニュルで冷静に見ましょう。今回はとても冷静な判断なんかできませんでしたから。