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近年稀に見る

クラッシュでした。カナダGPのクビカの件です。
ヘアピン前の攻防でラインを外して吹っ飛び300とは言わないまでも280kmくらいからロクに減速もできないままコンクリートウォールに斜め前方深い角度でブチ当たり、その反動でグチャグチャになりながらヘアピン先のエスケープゾーンまで横転を繰り返して吹っ飛ぶ。
吹っ飛ばされた距離は150mくらいでしょうか。
寝転んで見ていた私も、流石に思わず起き上がりましたよ。
これはヤバイと。
これは死んだか、もし生きていたとしても重度の障害、後遺症は避けられないだろうと。映像がズームを下げた空撮に切り替わったので、本格的にヤバイのかと思いました。のわりにレスキューの動きが緩慢でどーしたもんかと思ってたら

無傷。

……マジで?

軽い脳震盪と、足の軽い捻挫だけ。医者に向って開口一番
「インディアナポリスに出られる?」
検査が終わったらクビカは元気に自分の車を運転して退院。

えーっと。ツッコミどころがありすぎるにもほどがあります。
…まぁ無事で何より。本当に何よりです。
94年から始まった連続無死者記録は破られずに済みました。
しかし本当にF1マシンの安全性は宇宙一ですね。絶対小人さんが変な魔法でもかけてんですよ。あのクラッシュで死なないどころか無傷。有り得ません。常識的に考えて。

アップロードファイル 229-1.jpg
※よく分かるかもしれない説明写真。これで無傷!!
 てか、私は職場で一体何をやってるんだか。

…と、まぁ人騒がせな話は置いておいて。
今までの暇っぷりを取り戻す勢いでセーフティカーが存在理由を主張しまくったカナダGPでしたが、そのお蔭で大波乱の展開になりました。
一番ワリを食ったのはアロンソ、マッサ辺りでしょうかね。
一方で、セーフティカーとは無縁で走ったのはハミルトンとニックでした。
しかしハミルトンは単純に運が良かったのではありません。
状況を見極め、ピットインのタイミングを巧みに変更しながら走ったからこその勝利でした。ルーキーのレース運びとはとても思えませんね。
ニックもモナコでは残念な結果になりましたが、今回は良かったですね。ますます安定感が出てきました素晴らしいです。

というわけで色々あったカナダでしたが、やはり一番騒ぎたいのは
佐藤琢磨の走りです。
波乱のレースをしっかり走る安定感も素晴らしかったですが、何より凄いのは終盤です。最後のセーフティカーが入ったその周にピットイン、カナダの路面に適さずすぐタレるオプションタイヤ(ソフト)に換えて数周走り、再ピットインで給油とプライムタイヤ(ハード)に換えてタイヤルールを満たす。そしてそのあとの走りですよ。
ラルフを抜くのは当たり前なんで別に騒ぐ必要はありませんが、アロンソですよ。アロンソ。
あのねフェルナンド・アロンソってのは昨年まで2年連続でシーズンを制した男ですよ。でね、乗ってくる車はマクラーレン・メルセデスっていう、今年最も速い車ですよ。
それをですよあんたオーバーテイクて。
琢磨は確かに類希なオーバーテイクの才能があるドライバーですよ。
でもね。乗ってる車は、スーパーアグリっていう、まぁSOS団的な車ですよ(意味不明)
有り得ない。何から何まで有り得ません。
私は久々に叫びましたね。叫びますよ。叫ばずにはいられませんよ。近所迷惑?知るかそんなもん(DQN)
でね、抜き方も素晴らしい。1コーナーのアウト側は路面が腐ってますからダメなんですよ。アロンソなんかはそこに何度も突っ込んで自爆してましたからね。それを踏まて、1コーナーでインを突けるように進入を確保。いや素晴らしい(※正確に言うと2コーナーになるのかな?)
まぁアロンソのタイヤ(ソフト)が死んでたってのはありますが、それを見極めタイヤチョイスをした琢磨が、今回に関しては完全に一枚上です。完璧にワールドチャンピオンを上回ったオーバーテイクです。これは凄い、素晴らしい。あんた神だ。2004年にこの走りができていたらとんでもない事になってたのにね。

というわけでいやはや大変なグランプリでした。

次はアメリカ・インディアナポリス。
SOS団はトップスピードで劣ると評判なので心配ですが期待して待ちましょう
って明日からかよ。速っ

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