久々な、車のお話です。というのもこのあいだ比較的新しい軽自動車(MRワゴン)を運転する機会があったんですが、正直、驚きました。
というのも、ちゃんと加速するし、ちゃんと走るんですよ。
昔の軽自動車ってのはそりゃ酷いものでして、踏んでも踏んでも音ばっかりで前に進まないわ、フラフラするわで乗れたもんじゃなかったんですが。
それがもうリッターカーかと思うくらいの加速ぶり。さらに高速に乗ったらもっと驚きました。110くらいまでなら真っ直ぐ走るんですよ。本当に有り得ない。
これが軽トラだったりしたら、80kmも出せば常にカウンター当てながら
走るような感じなのに。
…とは言え、真っ直ぐ走る分にはいいんですが、カーブにさしかかるとガラっと乗り味が変わってフラつくんですね。
で、車を降りて、車体を見て得心がいったのですが、今の軽自動車って
極限までタイヤを四隅に追い込んで配置してるんですね。そりゃこのホイルベースなら真っ直ぐ走りますよ。しかし、車幅が無いのでトレッドは稼げない。さらに居住スペース確保のためにやたら車高が高いつまり重心も高い。
そりゃ曲がればフラフラするのは道理です。
実際に数字を見てみると、面白いです。
MRワゴンとリッターカーの代表格であるヴィッツと比較してみたのですが
全長で約350mm
全幅で約220mm
ホイルベースは約100mm
トレッドは約180mm
ヴィッツの方が大きく、しかし全高ではMRワゴンのが約80mm高いと。
全長の差に対してホイルベースの差が極端に小さいのが一目瞭然ですね。
直進安定性だけをとればヴィッツより軽のほうが(横風など外的条件を置けば)上だと言えますが、しかし曲がる時は圧倒的にヴィッツの方が上と。
嘘みたいなほんとの話。
まぁこのディメンションも直安を追ったのではなく、主眼は居住スペースの確保とパッシブセーフティでしょうね。しかし性能が向上したエンジンゆえに自然と巡航速度が上がるわけですから、そこで直安の良さも生きてくると。一方ホイルベースが長くなると取り回しには不利に働きますが、しかしもともと車体が極端に小さい軽自動車ですのでそれも苦にならない。
いやほんと軽自動車、奥が深いです。流石は日本が世界に誇るカテゴリー。
…ただこういうのをやるとシャシの剛性に乗り味がえらく左右されることになるわけでして新車の時の乗り味がどこまで保てるかは、少々、と言うか、かなり疑問ですが。
……まぁそれは流石に仕方ないか。
というわけで、軽自動車への認識が変わった今日この頃。
皆さんも是非最新の軽自動車に乗ってみてください。きっと驚かれる事と思います。