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石見銀山

が世界遺産の申請を蹴られたというニュースを聞いた時、私正直言いますと

そりゃ銀山くらいじゃ無理だろwww佐渡の方が(金だから)上じゃね?

などと舐めた感想を抱いたものですが、それがこの6月末に世界遺産に認定され、ちょうと昨日のNHKのプレミアム10(ドキュメンタリーね)が、石見銀山の歴史的背景や意義を取り上げているのを見まして、認識を180度改めた次第ですこんばんは。

てか国内需要を満たす程度の産出かと思ってましたら、そんな生半可なものじゃないんですね(世界総産出量の1/3を占めてたそうです)
それ故、石見の銀は当時(戦国~江戸前期)の日本を様々な面で支えた存在だったそうです。
特にその灰吹方による極めてクオリティの高い精錬は、世界に名を轟かせていたと。
その噂を聞きつけたスペイン・ポルトガル。特にスペインの連中はイエズス会絡みで日本と積極的な交流を持ち云々。

まぁ要するに日本を支えるだけでなく、アジア、更には大航海時代のヨーロッパにも少なからぬ影響を与えていたわけですね。石見銀山恐るべし。
そりゃ世界遺産になるわと、NHKを見ながら一人で頷いてました。

歴史って、年号と事件の羅列だけだと全く無味乾燥で何の面白みもありませんが例えばこの「銀」のように、何か一つの物を鍵に世界の繋がりを見ていくと、まるで霧が晴れたかのように視界が広がり、またあたかもパズルを解くかのように、バラバラだった事柄が繋がり合って歴史絵巻として見えてきたりするものです。

歴史の面白さを実感する瞬間ですね。

ちなみに個人的には「音楽」を鍵に西洋史を見ていくのが面白いです。

バッハの音楽の背景に何があるのか?
ベートーヴェンがハイドン、モーツァルトと異質なのは何故か?
ドイツ語圏音楽とその他の差が何故生まれたのか?
ロマン派の隆盛の裏に何があるのか?
クラシックの終焉と世界大戦の関係は?

音楽的背景を知れば、宗教改革から世界大戦までの通史が見えてきますし
歴史的背景を知れば、音楽を更に深く聴く事ができます。

素晴らしい相乗効果。

ただ、知れば知るほど知らない事が増えていく泥沼でもあります。
書籍とCDが物凄い勢いで。

……金とは言いません。どこかに銀のなる木はありませんかね?

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