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興味深い

と言ったら不謹慎極まりないですが、考えさせられる事件がありました。
ニュースで取り上げられてるのでご存知の方も多いかと思いますが
先日の地震の所為で、車の部品を製作してるリケンの工場が生産不能になり
その余波で、国内自動車メーカーの全ラインが止まる。というお話。

車好きなら名前くらいは聞いた事があると思いますが、リケンってメーカーさんはピストンリング(エンジンの気密性を確保する重要なパーツ)なんかを作ってまして。それを各自動車メーカーに卸してたんですね。

ピストンリングがなきゃエンジン組めません。
未完成のエンジンは車に載せられません。
エンジン載ってない車なんてただの置物です。
よって全ラインストップ。

物凄く分かり易い親亀こけたら理論。
で、車メーカーはトヨタさんの「カンバン方式」つまり在庫無しコスト管理で工場回してますから、ただ一つの部品納入が止まるだけで、こういう有様です。

大変よろしくないですね。

コスト管理の面で極めて有効なカンバン方式は、リスク管理の面では極めて脆弱だったと言わざるを得ません。
まぁ豊田市にほぼ全てが集中してるトヨタは、東海地震があったらどーなるんだって指摘は昔からありますね。
しかしこのトレードオフは大変難儀です。
リスク管理のためには集約より分散が好ましいですが、コスト面で考えると
分散より集約の方が好ましい。
まぁそれを解決するには、海外拠点の増強しかないですね。
トヨタなんかは、ただ単に工場を作って現地住民を使役するのではなく、彼等に徹底的な教育をして、管理職登用を行ってるらしいです。
つまり、現地で「全て完結する方向」に持っていくつもりですね。
恐るべしトヨタ。
ただそうなると、ますます日本国内は産業の空洞化が云々という話になります。海外拠点で作った車に高関税を掛けるとか言う強引な措置を取るかもしれませんが、そんなことは経団連が黙ってないでしょうし、そもそもそんなご時世ではありません……まぁなんともお先真っ暗なお話です。

お先真っ暗と言えば、最近の新車販売の落ち込みも大変な問題ですね。
これには色々ありまして、長くなりますからまた明日。

……つづく?

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