石を投げつける群衆に向かって、キリストが「この中で、罪なき者だけが石を投げよ」と呼びかけると、人々は石を置いて去っていき、最後に残ったキリスト一人だけが女に石を投げつけた。という心温まるジョークがありますが。
それから2000年経った現在、インターネットを利用した聖人君子の皆々様による大投石大会は、毎度その規模を拡大していきます。確かに不貞は決して褒められる物ではありませんし、また、本人の愚劣極まりない対応などなど非難されても止む無しですが、直接的な損害を被った訳でもない人間が、ここまで騒ぎ立てるのには違和感を覚えます。
また私が疑問に思うのは、もしこれで、万一彼女が自殺をした場合、誰が責任を取るのでしょうか?自業自得??
その昔、ヘキサゴンの話を持ち出して、格差社会が生む心理的弊害を語ったことがありましたが、昨今よくあるこの種の状況は弊害を通り越して病理のように思えます。
果たして本当にゲスの極みなのは誰なのか、というお話。